J.ハイドンの弟である、ミヒャエル・ハイドンは、
W.A.モーツァルトと親交のあった作曲家兼オルガニスト。
現代では、有名な兄、ヨーゼフ・ハイドンの影に隠れて
すっかり目立たぬ存在になってしまっています。彼は、
ザルツブルグで一生を終えた古典派に属する音楽家です。
最初は、「聖三位一体教会のオルガニスト」に勤めて
いましたが、W.A.モーツァルトがコロレド大司教の命に
背いてウィーン在住を決め込んだので、W.A.モーツァルトの
後釜として「宮廷及び大聖堂オルガニスト」に任命されます。
ザルツブルグは大司教が治める宗教国家でしたので、
そこでの活動は自然と主に宗教曲に特化したものになります。
ミヒャエル・ハイドンも多くのミサ曲や、大司教の
宴会や社交のための交響曲や弦楽四重奏曲を多く書きました。
歌劇も3曲あります。
その中で、ジングシュピール(*注)《TITOS UKONDONO》の
登場人物は、日本人です。
誰でしょうか。
(注)ジングシュピール:ドイツ語の歌芝居。
  オペラでのレチタティーヴォがなく、台詞はそのまま喋る。

(1)上杉謙信と武田信玄
(2)市川右近と市川猿之助
(3)小西行長と高山右近
(4)小堀右京と植村友之助
$Ms.Violinistのひとりごと-ミヒャエル・ハイドン(肖像画)











それは「小西行長と高山右近」です。
ジングシュピール『ティトス・ウコンドノ』
(台本・原作/ライヒシーゲル)は、
日本の戦国時代のキリシタン大名の
《小西行長》と《高山右近》がテーマになっています。
初演は、1770年にザルツブルク。
当時の評判がどうだったかは伝わっていないので、
想像しようもありませんが、日本人が主人公となった歌劇の
第一号であるのは間違いありません。
いやぁ、ミヒャエル・ハイドンさん。地味に目立ちますなぁ…。(笑)

$Ms.Violinistのひとりごと-高山右近(石像)












(Ende.大音楽家の関連
 …テレマン、バッハの時代から(第9夜) Jun 23, 2010)
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