テレマンには「ハンブルクの潮の満ち干 TWV 55 C3」という
楽曲があり、別名《水上の音楽》とも呼ばれています。
(「TWV」はテレマンの分類番号です。)
後期バロックの大家で同じ名称の音楽を作曲したのは
誰でしょうか?

(1)ヴィヴァルディ
(2)J.S.バッハ
(3)ヘンデル
(4)テレマン以外にはいない

$Ms.Violinistのひとりごと-テレマンとヘンデル(演奏会ポスター)











それは「ヘンデル」です。
ドイツからオペラや劇場用オラトリオの興行的成功を目指して
移り住んだイギリスで、王ジョージI世のテムズ川での船遊びに
合わせて演奏されたものです。

ヘンデルとジョージI世との間には、まことしやかな逸話が
あります。
イギリスに移住する以前、ヘンデルは1710年にドイツの
ハノーファー選帝侯の宮廷楽長に就いていました。
しかし、イギリスの興行主からの演奏会の話が舞い込んだのです。
報酬が良かったので、小遣い稼ぎ程度で行ったヘンデルでしたが、
イギリスの音楽環境が自分が根ざすのに適していると分かり、
まさに「渡りに舟」と1712年以降、帰国命令に従わず
ロンドンに定住してしまいました。

ところが、1714年にそのハノーファー選帝侯がイギリス王
ジョージI世として迎えられることになりましたから、さあ大変!!
さすがのヘンデルも慌てます。二度と会うこともないと
命令無視を決め込んだ領主が、向こうからやって来るのですから。
そこでヘンデルが王との和解を図るため、1715年のテムズ川での
王の舟遊びの際にこの曲を演奏し、ご機嫌取りをした。
それも王の好みに合わせた管楽器中心の派手で極上の音楽で。
というものです。人生色々ですね。気をつけましょう。

$Ms.Violinistのひとりごと-クーベリック ヘンデル 水上の音楽
















(Ende.大音楽家の関連
 …テレマン、バッハの時代から(第4夜) Jun 18, 2010)
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