((C)Papa told me 榛名なな恵・集英社・ヤングユー 2010.)

#
「皆様、おはようございます。」
今朝は父と娘について、
とても新鮮な感性で描かれた作品
「Papa told me」(榛名なな恵先生)について
ご紹介したいと思います。
どうぞ、ごゆるりとお楽しみくださいませ。
#
この物語の主人公は、的場知世(ちせ)ちゃん。
小学生の女の子。
知世は、小説家のお父様と二人で暮らしています。
お母様は、知世が赤ちゃんの時に亡くなっていて、
彼女の記憶にはありません。いわゆる父子家庭なんです。
*
知世とお父様は、お互いにしっかりと自立していて、
「自由で創造的な父子家庭」を目指すことを
約束しあっているんですね。
でも、そんな"世の中の一般常識からずれた家庭"を
彼らを囲む"普通の人々"には、「異質な存在」の
彼らの価値観を受け入れ、理解しようとする人々は、
ほんの一握りにすぎないのです。
「おかあさんがいなくてかわいそう。」
「父ひとり、子ひとりでかわいそう。」と、
周囲からのお節介な干渉を受けてしまうのです。
知世ちゃんは、お父様と二人でとっても幸せなのに、
分かってはもらえません。
*
それに、小学生ながら自我がしっかりしている彼女は、
本当は、ひとりでいるのも好きなのに、
学校生活でも、彼らのライフスタイルを良しとしない
保守的な考えと父子家庭への偏見を下地にした
先生や、他の保護者の方々からの
「だから、父子家庭では情操教育に問題が…」等と
言わせないために、ちょっぴり無理して
みんなとも一生懸命遊びます。
頑張り屋さんで、プライドの高い女の子の知世ちゃん。
例えば、新しく来た先生に、「知世ちゃん」と
名前を呼ばれて、速攻&堂々とした態度で
「"的場"って呼んでください」と逆らったりもします。
なぜなら、自分のコトを「ちせ」と名前で呼び捨てに
してもいいのは、世界中でお父様ただ一人だけなんです。
((C)Papa told me 榛名なな恵・集英社・ヤングユー 2010.)

*
利発な知世ちゃんが、大人の世界に疑問を持って
お父様に向かって問い掛け、周囲を巻き込みながらも
最後には、知世ちゃんの心の優しさが
周囲の大人たちの心を暖かくする、ステキな物語。
それが「Papa told me」の世界観なんです。
私たちが当たり前と思い、疑問すらを感じなく
なってしまっている"当たり前"や"常識"に、
知世ちゃんの鋭い洞察力が光を当てます。
でも、大人顔負けの知世ちゃんですが、とっても素直。
知世ちゃんは物語の中で、お父様にステキな言葉を
イッパイ発していますが、私がイチオシのセリフは、
「だって"50人の友達と楽しくお喋りするより、
黙ってご本を読んでるお父様の横にいるほうが好きなの」。
世のお父様方で、愛娘にこんな言葉を言われて
勝てる方はいないと思います。
*
ブリティッシュ・トラッドなファッションや
センスの良い小物使いやおしゃれな街並み。
作者の榛名なな恵先生の
スタイリッシュでハートフルなセンスが光ります。
皆様も、ぜひにご一読くださいませ。
今日も、よい一日でありますように。
(ende.)
※書籍情報
タイトル: Papa told me
巻数: 全27巻(他、別冊あり)
作者: 榛野なな恵
出版社: 集英社・ヤングユー


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「皆様、おはようございます。」
今朝は父と娘について、
とても新鮮な感性で描かれた作品
「Papa told me」(榛名なな恵先生)について
ご紹介したいと思います。
どうぞ、ごゆるりとお楽しみくださいませ。
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この物語の主人公は、的場知世(ちせ)ちゃん。
小学生の女の子。
知世は、小説家のお父様と二人で暮らしています。
お母様は、知世が赤ちゃんの時に亡くなっていて、
彼女の記憶にはありません。いわゆる父子家庭なんです。
*
知世とお父様は、お互いにしっかりと自立していて、
「自由で創造的な父子家庭」を目指すことを
約束しあっているんですね。
でも、そんな"世の中の一般常識からずれた家庭"を
彼らを囲む"普通の人々"には、「異質な存在」の
彼らの価値観を受け入れ、理解しようとする人々は、
ほんの一握りにすぎないのです。
「おかあさんがいなくてかわいそう。」
「父ひとり、子ひとりでかわいそう。」と、
周囲からのお節介な干渉を受けてしまうのです。
知世ちゃんは、お父様と二人でとっても幸せなのに、
分かってはもらえません。
*
それに、小学生ながら自我がしっかりしている彼女は、
本当は、ひとりでいるのも好きなのに、
学校生活でも、彼らのライフスタイルを良しとしない
保守的な考えと父子家庭への偏見を下地にした
先生や、他の保護者の方々からの
「だから、父子家庭では情操教育に問題が…」等と
言わせないために、ちょっぴり無理して
みんなとも一生懸命遊びます。
頑張り屋さんで、プライドの高い女の子の知世ちゃん。
例えば、新しく来た先生に、「知世ちゃん」と
名前を呼ばれて、速攻&堂々とした態度で
「"的場"って呼んでください」と逆らったりもします。
なぜなら、自分のコトを「ちせ」と名前で呼び捨てに
してもいいのは、世界中でお父様ただ一人だけなんです。
((C)Papa told me 榛名なな恵・集英社・ヤングユー 2010.)

*
利発な知世ちゃんが、大人の世界に疑問を持って
お父様に向かって問い掛け、周囲を巻き込みながらも
最後には、知世ちゃんの心の優しさが
周囲の大人たちの心を暖かくする、ステキな物語。
それが「Papa told me」の世界観なんです。
私たちが当たり前と思い、疑問すらを感じなく
なってしまっている"当たり前"や"常識"に、
知世ちゃんの鋭い洞察力が光を当てます。
でも、大人顔負けの知世ちゃんですが、とっても素直。
知世ちゃんは物語の中で、お父様にステキな言葉を
イッパイ発していますが、私がイチオシのセリフは、
「だって"50人の友達と楽しくお喋りするより、
黙ってご本を読んでるお父様の横にいるほうが好きなの」。
世のお父様方で、愛娘にこんな言葉を言われて
勝てる方はいないと思います。
*
ブリティッシュ・トラッドなファッションや
センスの良い小物使いやおしゃれな街並み。
作者の榛名なな恵先生の
スタイリッシュでハートフルなセンスが光ります。
皆様も、ぜひにご一読くださいませ。
今日も、よい一日でありますように。
(ende.)
※書籍情報
タイトル: Papa told me
巻数: 全27巻(他、別冊あり)
作者: 榛野なな恵
出版社: 集英社・ヤングユー
