メック夫人に贈ったチャイコフスキーは続いて、
当時ロシアで最も偉大なヴァイオリニストとされていた
ペテルブルク音楽院教授《レオポルド・アウアー》に
送り付けています。
是非に初演の独奏ヴァイオリンを弾いていただきたいとの
目論見があったようです。
アウアー教授の反応は?

ヒント:「うーん。この反応は、……キビシイ。」(苦)

$Ms.Violinistのひとりごと-レオポルト・アウアー(写真)



















それは"演奏不可能として初演を拒絶した"です。
 
先に贈ったパトロンのメック夫人から
賞賛の言葉は返ってきません。
チャイコフスキーは、
メック夫人の好みに合わなかったのだろうと、
ヴァイオリン演奏の大家である《レオポルド・アウアー》に
正当な評価を下してもらえるものと信じ、送ったのでしょう。
しかし、アウアー教授は楽譜に一通り目を通しただけで
"演奏不可能として初演を拒絶した"のでした。
 
叙情性豊かな第2楽章『カンツォネッタ(アンダンテ)』。
私は好きですね。この楽章だけ取り出して、
ヴァイオリンとピアノで演奏しても、
《コンサート・ピース》としてステキです。
「私は断固、支持します!!」

でもでもっ、同じくヴァイオリン協奏曲を作曲した
ブラームスをメック夫人宛の書簡の中で、
『情感が足りないし、内容が深刻で
 管弦楽のハーモニーが厚すぎる。
 私には、彼のこの曲は好きになれそうもない』
と書き綴ったのは、
チャイコフスキーさん、あなたでしょ!?

「少しはブラームスの気持ちが分かった?」
他人の非難をするときには、
お手紙などで"根暗に陰口"をたたかない。
せめて、ご本人のいる前で言いなさい。
「おっと、これはさらに過激な意見でした。
 "火に油を注ぐ"ともいう」(笑)

$Ms.Violinistのひとりごと-チャイコフスキー VN協奏曲 第2楽章 ソロ冒頭















(Ende.チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(第3夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

人気ブログランキングへ