さて、いよいよ
"チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35"
の登場です。
ベト・コン、メン・コン、ブラ・コンの
《三大ヴァイオリン協奏曲》と並び称される名曲ですね。
では、速攻!! あなたに質問です。
《三大ヴァイオリン協奏曲》の作曲家でヴァイオリンのための
協奏曲を1曲だけ作曲したベートーヴェンとブラームス。
※メンデルスゾーンは2曲のヴァイオリン協奏曲があります。
 詳しくは、
 音楽夜話"ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲
  ニ長調 作品61(第1夜)"をご覧ください。(コレって誘導?)(笑)

そして、チャイコフスキーもヴァイオリン協奏曲は1曲のみです。
この三人のヴァイオリン協奏曲に共通することは何でしょうか?

ヒント:ヴァイオリンを弾かれる方は、
    なんとなく気づいておられるかも?
    楽器にとって都合のいいことが沢山ってヤツです。(笑)

$Ms.Violinistのひとりごと-チャイコフスキー(写真)

それは"楽曲の基本調性が全て『ニ長調』である"です。

ニ長調(ニ短調)の音階に含まれる、この調性に固有の音が、
ヴァイオリンの弦の音(G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ))を全て
含んでいるため、ヴァイオリンで無理なく演奏でき、
かつ機能和声上の主音、属音、下属音の5度が開放弦のため
『倍音の響きが豊かな調』がニ長調です。
("ちょろーん"と専門的なお話です。難しかったらごめんなさい。)

ですので、ヴァイオリンでニ長調(ニ短調)の楽曲を演奏すると、
楽器の鳴りが良く、明るい響きが得られるのです。
ですので、ヴァイオリン協奏曲など、ヴァイオリンが前面に出て
活躍する古今東西の名曲には《ニ長調(ニ短調)》が多い傾向が
あります。ヴァイオリン協奏曲の代表作と言われている
ベートーヴェン、ブラームス、そしてチャイコフスキーのものが
それぞれニ長調であることは、偶然ではないのです。
「いや、偶然かもっ。(自信が持てないっ。)」(笑)

「で!」下記の通り。
○チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
○ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
○ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
○シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(遺作)
○シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
○ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
「うーん。ニ長調(ニ短調)が見事にならびました。
 でもでもっ、自分の都合のいい作品ばかりを持ち出している
 気も、……しないでもない」(笑)

「皆さまも、調べてみてくださいませ。ご協力をお願いします。」
                          (お辞儀) 

$Ms.Violinistのひとりごと-チャイコフスキー VN協奏曲 1movスコア冒頭

















(Ende.チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(第1夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

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