ハンガリー舞曲集 WoO.1"の成功により、
ブラームスは一気に音楽家としての名声を手に入れ、
それまで、《伴奏ピアニスト》として演奏旅行を続けていた
レメーニとのコンビを解消しました。
ところが、レメーニはブラームスの"ハンガリー舞曲集"の成功を
知ると、自分の作品であり、ブラームスの盗作であるとして、
訴訟を起こします。 結果は、ブラームスが勝つわけですが、
そこには出版譜に記載された、この作品に対するブラームスの
考え方が決定的な証拠として採用されたことに尽きます。
出版譜にはどのように記載されていたでしょうか。
ヒント:出版されれば、通常は作品○○と記載されますが、
"ハンガリー舞曲集"には《WoO》(作品目録番号)が
振られています。

それは"《ブラームス編曲のハンガリー舞曲集》と記載した"です。
初版発刊時から、この《ハンガリー舞曲集》に作品番号は
付いていません。それは、ブラームスがこの作品を、
《これが自作ではなく、伝統音楽の編曲にすぎないこと》を
理解していたからです。レメーニの訴訟に対して判決は、
ブラームスの主張を全面的に認め、ブラームスはレメーニに
勝つことが出来たのです。
「レメーニって、つくづくイヤなヴァイオリニストだったんだなぁ。
そもそも、『ピアノの調律が半音下がっている事件』を、
自分の楽器の響きが悪くなるからといって、演奏曲の
"ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ ハ短調 作品30の2"を
ブラームスにピアノで『嬰ハ短調』で弾かせる時点から間違ってる!
『私なら、素直にヴァイオリンの音を半音下げますよー。
そんなのヴァイオリニストとして当たり前のマナーでしょ!!』(怒)
でもでもっ、実はブラームスも、この判決では
アブナイ橋を渡ってる。
だって、この舞曲集のうちで、第11曲、第14曲、第16曲の主題は、
完全に《ブラームスの創作(作曲)》だったんですよー。
「よくバレなかったよねー。
私なら心臓バクバクで、顔面蒼白になってる」(汗)
その後、ブラームスは"ハンガリー舞曲集"の成功に自信を得て、
ドヴォルザークに"スラヴ舞曲集"を作曲して収益を得るように
助言しています。もっともドヴォルザークは編曲ではなく、
民族舞曲の性格と特徴を取り入れ、自作の主題によって
"スラヴ舞曲集"を《作曲》しています。
ドヴォルザークは、アイディアをもらったブラームスへの
返礼として"ハンガリー舞曲 第2集"の後半を
管弦楽用に編曲して敬呈しています。
「とにかく、めでたや、めでたや」。(笑)

(Ende.ブラームスのハンガリー舞曲集 WoO.1(第3夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

ブラームスは一気に音楽家としての名声を手に入れ、
それまで、《伴奏ピアニスト》として演奏旅行を続けていた
レメーニとのコンビを解消しました。
ところが、レメーニはブラームスの"ハンガリー舞曲集"の成功を
知ると、自分の作品であり、ブラームスの盗作であるとして、
訴訟を起こします。 結果は、ブラームスが勝つわけですが、
そこには出版譜に記載された、この作品に対するブラームスの
考え方が決定的な証拠として採用されたことに尽きます。
出版譜にはどのように記載されていたでしょうか。
ヒント:出版されれば、通常は作品○○と記載されますが、
"ハンガリー舞曲集"には《WoO》(作品目録番号)が
振られています。

それは"《ブラームス編曲のハンガリー舞曲集》と記載した"です。
初版発刊時から、この《ハンガリー舞曲集》に作品番号は
付いていません。それは、ブラームスがこの作品を、
《これが自作ではなく、伝統音楽の編曲にすぎないこと》を
理解していたからです。レメーニの訴訟に対して判決は、
ブラームスの主張を全面的に認め、ブラームスはレメーニに
勝つことが出来たのです。
「レメーニって、つくづくイヤなヴァイオリニストだったんだなぁ。
そもそも、『ピアノの調律が半音下がっている事件』を、
自分の楽器の響きが悪くなるからといって、演奏曲の
"ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ ハ短調 作品30の2"を
ブラームスにピアノで『嬰ハ短調』で弾かせる時点から間違ってる!
『私なら、素直にヴァイオリンの音を半音下げますよー。
そんなのヴァイオリニストとして当たり前のマナーでしょ!!』(怒)
でもでもっ、実はブラームスも、この判決では
アブナイ橋を渡ってる。
だって、この舞曲集のうちで、第11曲、第14曲、第16曲の主題は、
完全に《ブラームスの創作(作曲)》だったんですよー。
「よくバレなかったよねー。
私なら心臓バクバクで、顔面蒼白になってる」(汗)
その後、ブラームスは"ハンガリー舞曲集"の成功に自信を得て、
ドヴォルザークに"スラヴ舞曲集"を作曲して収益を得るように
助言しています。もっともドヴォルザークは編曲ではなく、
民族舞曲の性格と特徴を取り入れ、自作の主題によって
"スラヴ舞曲集"を《作曲》しています。
ドヴォルザークは、アイディアをもらったブラームスへの
返礼として"ハンガリー舞曲 第2集"の後半を
管弦楽用に編曲して敬呈しています。
「とにかく、めでたや、めでたや」。(笑)

(Ende.ブラームスのハンガリー舞曲集 WoO.1(第3夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."
