ヴァイオリンを奏でられる皆様は、楽器の健康状態について、
ちゃんと関心を持たれていらっしゃいますか。

楽器の健康管理(メンテナンス)は、毎日の基礎練習と共に
皆様が日々、ご自分の楽器とお過ごしになる中で、
いつも気遣いをしてあげたいものですね。
早くに楽器の病気(異変)に気が付けば、それだけ
病気からの回復も早くなりますから。

上手に調整された楽器からは良い音が出ますし、
長時間に渡って練習しても、疲れにくいのです。

ヴァイオリンを奏でる皆様向けの
"奏者がすべき保守"についてのレクチャーを
させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

$Ms.Violinistのひとりごと-魂柱












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第26回「楽器の中のホコリ」
●"楽器の胴体の中に溜まるホコリについて"
意外に思われるかもしれませんが、
ヴァイオリンは、表板に開けられたf字孔を通して、
胴体の中に入り込むホコリの量が多いのです。

特に、ケースの内張に用いられる布の質が悪い時、
あるいは楽器を拭く布の質が悪い場合に、
これらから出た繊維クズが胴体の中に溜まります。
さらに、これらのホコリは、松ヤニの粉と混じり合い、
粘度を増した状態になり、さらにホコリを巻き込みます。
胴体の中で、ボール状になって転がっていることもありますね。

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「胴体内のホコリの悪影響」
 胴体の中でボール状になったホコリが転がっている場合、
 その「成長(?)」を楽しみにしている方もおられます。
 でも、これは余り感心できないのです。
 ホコリは湿気を吸収しやすいので、胴体内の湿度が
 高くなってしまう可能性が増えるからです。
 この様な楽器では、表板が剥がれたり、何かしらのトラブルが
 増えると考えられます。
 また、ボール状になったホコリは、雑音の原因になります。

 さらに、大きくなり過ぎたボール状のホコリは、
 f字孔から出せなくなってしまいます。
 こうなってしまうと、f字孔から棒を中に差し入れて、
 小さく裂いて出すしかありません。
 この作業中に、f字孔を傷つけてしまうことがあります。

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「胴体内のホコリの掃除方法」
 よく行われる方法は、煎って乾燥させたお米を
 胴体の中に入れて振る方法です。
 お米に胴体内のホコリをまとわりつかせて、
 中に溜まった湿度も吸収してしまう方法です。
 この方法で綺麗になった胴体内は、すっきりして
 空気の循環が良くなったように思えるほどです。
 しかし、この方法もきちんとした理解で無しでは、
 これを行ったが為のトラブルが起きてしまい、
 せっかくの作業が逆効果になることがあるのです。
 できれば、一度は経験者、あるいは専門家が行うのを
 見学してからでも遅くはありません。

 この方法を行った場合に起こり可能性のあるトラブルを
 下記に列記します。
 どうしても、実行しなければいけない場合には、
 これらのことに注意して行ってくださいね。

 ○熱し過ぎて高温になったお米をニスの上にこぼすと、
  ニスが傷んでしまいます。
 ○お米を胴体何に入れる時に使用するロートのサイズが大きく、
  それでf字孔を傷つけてしまう。
 ○お米を入れて楽器を振るときに、楽器をぶつけてしまう。
 ○楽器を振るときに、魂柱が正しく立っていない場合には、
  魂柱が倒れてしまいます。
 ○楽器を振った後、お米を全て取りきれず、
  胴体内でお米が雑音を発する。
 ○お米に粉が付いている等を使うと、胴体内に粉が残り、
  最悪の場合には虫が付いてしまいます。

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ご自分で出来る保守は進んで実行されることには、
何も問題はありません。大切なのは見極めなのです。
楽器に慣れた方ほど、その扱いは慎重なものです。
少しでも分からないことがある場合には、
勢いに任せてトラブルを起こすよりも、
熟練された方にお願いするか、楽器工房に持ち込まれたほうが
後悔せずに済むと思います。 

皆様が素敵なViolinライフを過ごされますように。


(Ende.レクチャー:ヴァイオリニストがすべき保守
 (第26回) 「楽器の中のホコリ」)
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

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