皆様、ごきげんいかがですか。
私もVnのリペアやグッズで大変にお世話になっている
アルチザンハウス(東京・品川)の工房がある
"アルチザンハウス神戸"の職人さんとの談話や
トピックスを中心に更新してまいります
"(公認)アルチザンハウスKobe日記"の最新号(2010年4月25日号)が
届きましたので、さっそくUPさせていただきます。
ナビゲーターは、神戸の在住の親友"Ms.Composer."です。
乞うご期待ください。
さて、今回は、どんな話題で盛り上がったのでしょうか。
それでは、《(公認)アルチザンハウスKobe日記》を
ごゆるりとお楽しみくださいませ。
by Ms.Violinist.
☆”
ごきげんよう! 私は"Ms.Composer."と申します。
今回もわたくしめのコラムにお付き合いください。
よろしくお願いします。
今回、第9回は
「独学でヴァイオリンを勉強する事はできますか?」
というテーマで進めてまいります。

#
(Ms.Composer)からの質問:
「単刀直入にお聞きしたいのですが、
ヴァイオリン等の弦楽器は、専門の先生に師事せずに
勉強することは可能でしょうか?」
#
(職人さんの答え):
「予め、申しておきたいことがあります。
まず、私はヴァイオリンの演奏の方のプロではないので、
演奏の専門技術のに関しての返答はできません。
しかし、一番基本的で重要な部分に関しては
「独学でのヴァイオリン製作」と同じ事が言えますので、
それを元に私の考えとさせてください。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「ええ。ではその論点でお話してください。
よろしくお願いいたします。」
#
(職人さんの答え):
「アマチュア演奏の真の目的は、
プロのそれとは全く異なります。
プロのそれは「良い演奏」、「人を感動させる演奏」、
そして最終的には「演奏で食べていく事」です。
対してアマチュア演奏の目的は、
「音楽、演奏によって幸せになる事」です。
もちろんその過程において
「アマチュアなりに上手になること」はありますが、
それはあくまでも過程でしかないのです。
究極の目標は、演奏する事によって、
または音楽と関わる事によって「幸せになる事」です。
その意味から言うと、
独学によって自己流の演奏を行ったからといって、
全く問題はないとも言えます。
しかし、私はそれはどうかと思うのです。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「独学することについて懐疑的される部分とは?」
#
(職人さんの答え):
「先にも述べましたように、アマチュア演奏の目標は
自分自身で納得して、演奏を楽しむ事です。
そのような意味で、独学で自分自身で納得して
練習を積み重ねる事は、一見良いようにも思えます。
誰に迷惑をかけるわけでもありません。
けれども、私は基本的に独学には反対です。
独学している人は、どうしても自分自身の価値観や、
自分自身の技術の中だけで物事を考え、実行しています。
このような方とお話しをすると、ご本人は大きな視野で
物事や技術を考えているように思っていますが、
客観的に見ると、実に狭い視野しか見ていないのです。
ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、
「井戸の中の蛙」に近いです。
世界はもっと広く、そして楽しいのです。
もちろん、目の前の荒波もあるでしょうし、
順風満帆に目的が達せられるわけではありませんが、
「世界はもっと広く、そして楽しい」です。
これはヴァイオリン製作に関しても
同じ事が言えるのですが、
独学で技術を向上させるためには、
自分で自分を越えなければなりません。
しかし、これはある意味、不可能に近いものです。
自分で自分の価値観以上のものを得るためには、
または自分で自分に無い技術を得るためには、
自分の価値観を抑え、師匠に教えらもらう事が
必要になります。
これが我々の世界で言う「弟子の時期」です。
ヴァイオリンの演奏に関しても、
基本は同じだと思うのです。
また、ヴァイオリンの先生から学んだり得たり
できるものは「演奏技術」だけではありません。
それ以外にも「音楽との向き合い方」、
「楽器や楽器店などのアドバイス」、「発表の場」、
「客観的なアドバイス」
そして「別の音楽仲間との接点」などが挙げられます。
独学で行っていると、どうしてもこのような
「それ以外」のものを得る機会が無いのが
実情だと思うのです。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「おっしゃるとおりだと思います。
では、アマチュアはどのように
学んでいくべきなのでしょうか。
心構えなどを中心にお話ください。」
#
(職人さんの答え):
「くり返しになりますが、アマチュア演奏の目標は
「幸せになる事」です。
しかし、どうせ目指すのでしたら、より大きく、
そして奥深い「幸せ」を目指すべきと思います。
先生にヴァイオリン演奏を教わるためには、
金銭的な負担だけでなく、そして最も重要なのですが、
辛抱強く学ばなくてはなりません。
これは一見「幸せ、楽しみ」と逆行しているように
思われるかもしれませんが、どうか我慢してください。
絶対にそれだけの価値はありますから。
私は自信をもって言えます。
もしも現在、独学で演奏してる事で
限界を薄々感じている方は、
是非、素晴らしい先生と出会ってください。
今までとは違ったヴァイオリンの魅力を
再発見できるはずです。」
以上。
#
ご褒美にちょっと、自己主張を書かせてもらえますので、
この場を借りまして一言。(面倒だから、いつも同じですが。)
「現代音楽を聴きましょう。特に邦人作品を。
すばらしい試みが、あなたのおいでをお待ちしています!」
ありがとう!
By "Ms.Composer." Special Thanks for "Ms.Violinist"
(Ende.(公認)アルチザンハウスKobe日記 2010年4月25日号)
The author is "Ms.Composer."
The verification is "Ms.Composer.

私もVnのリペアやグッズで大変にお世話になっている
アルチザンハウス(東京・品川)の工房がある
"アルチザンハウス神戸"の職人さんとの談話や
トピックスを中心に更新してまいります
"(公認)アルチザンハウスKobe日記"の最新号(2010年4月25日号)が
届きましたので、さっそくUPさせていただきます。
ナビゲーターは、神戸の在住の親友"Ms.Composer."です。
乞うご期待ください。
さて、今回は、どんな話題で盛り上がったのでしょうか。
それでは、《(公認)アルチザンハウスKobe日記》を
ごゆるりとお楽しみくださいませ。
by Ms.Violinist.
☆”
ごきげんよう! 私は"Ms.Composer."と申します。
今回もわたくしめのコラムにお付き合いください。
よろしくお願いします。
今回、第9回は
「独学でヴァイオリンを勉強する事はできますか?」
というテーマで進めてまいります。

#
(Ms.Composer)からの質問:
「単刀直入にお聞きしたいのですが、
ヴァイオリン等の弦楽器は、専門の先生に師事せずに
勉強することは可能でしょうか?」
#
(職人さんの答え):
「予め、申しておきたいことがあります。
まず、私はヴァイオリンの演奏の方のプロではないので、
演奏の専門技術のに関しての返答はできません。
しかし、一番基本的で重要な部分に関しては
「独学でのヴァイオリン製作」と同じ事が言えますので、
それを元に私の考えとさせてください。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「ええ。ではその論点でお話してください。
よろしくお願いいたします。」
#
(職人さんの答え):
「アマチュア演奏の真の目的は、
プロのそれとは全く異なります。
プロのそれは「良い演奏」、「人を感動させる演奏」、
そして最終的には「演奏で食べていく事」です。
対してアマチュア演奏の目的は、
「音楽、演奏によって幸せになる事」です。
もちろんその過程において
「アマチュアなりに上手になること」はありますが、
それはあくまでも過程でしかないのです。
究極の目標は、演奏する事によって、
または音楽と関わる事によって「幸せになる事」です。
その意味から言うと、
独学によって自己流の演奏を行ったからといって、
全く問題はないとも言えます。
しかし、私はそれはどうかと思うのです。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「独学することについて懐疑的される部分とは?」
#
(職人さんの答え):
「先にも述べましたように、アマチュア演奏の目標は
自分自身で納得して、演奏を楽しむ事です。
そのような意味で、独学で自分自身で納得して
練習を積み重ねる事は、一見良いようにも思えます。
誰に迷惑をかけるわけでもありません。
けれども、私は基本的に独学には反対です。
独学している人は、どうしても自分自身の価値観や、
自分自身の技術の中だけで物事を考え、実行しています。
このような方とお話しをすると、ご本人は大きな視野で
物事や技術を考えているように思っていますが、
客観的に見ると、実に狭い視野しか見ていないのです。
ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、
「井戸の中の蛙」に近いです。
世界はもっと広く、そして楽しいのです。
もちろん、目の前の荒波もあるでしょうし、
順風満帆に目的が達せられるわけではありませんが、
「世界はもっと広く、そして楽しい」です。
これはヴァイオリン製作に関しても
同じ事が言えるのですが、
独学で技術を向上させるためには、
自分で自分を越えなければなりません。
しかし、これはある意味、不可能に近いものです。
自分で自分の価値観以上のものを得るためには、
または自分で自分に無い技術を得るためには、
自分の価値観を抑え、師匠に教えらもらう事が
必要になります。
これが我々の世界で言う「弟子の時期」です。
ヴァイオリンの演奏に関しても、
基本は同じだと思うのです。
また、ヴァイオリンの先生から学んだり得たり
できるものは「演奏技術」だけではありません。
それ以外にも「音楽との向き合い方」、
「楽器や楽器店などのアドバイス」、「発表の場」、
「客観的なアドバイス」
そして「別の音楽仲間との接点」などが挙げられます。
独学で行っていると、どうしてもこのような
「それ以外」のものを得る機会が無いのが
実情だと思うのです。」

#
(Ms.Composer)からの質問:
「おっしゃるとおりだと思います。
では、アマチュアはどのように
学んでいくべきなのでしょうか。
心構えなどを中心にお話ください。」
#
(職人さんの答え):
「くり返しになりますが、アマチュア演奏の目標は
「幸せになる事」です。
しかし、どうせ目指すのでしたら、より大きく、
そして奥深い「幸せ」を目指すべきと思います。
先生にヴァイオリン演奏を教わるためには、
金銭的な負担だけでなく、そして最も重要なのですが、
辛抱強く学ばなくてはなりません。
これは一見「幸せ、楽しみ」と逆行しているように
思われるかもしれませんが、どうか我慢してください。
絶対にそれだけの価値はありますから。
私は自信をもって言えます。
もしも現在、独学で演奏してる事で
限界を薄々感じている方は、
是非、素晴らしい先生と出会ってください。
今までとは違ったヴァイオリンの魅力を
再発見できるはずです。」
以上。
#
ご褒美にちょっと、自己主張を書かせてもらえますので、
この場を借りまして一言。(面倒だから、いつも同じですが。)
「現代音楽を聴きましょう。特に邦人作品を。
すばらしい試みが、あなたのおいでをお待ちしています!」
ありがとう!
By "Ms.Composer." Special Thanks for "Ms.Violinist"
(Ende.(公認)アルチザンハウスKobe日記 2010年4月25日号)
The author is "Ms.Composer."
The verification is "Ms.Composer.
