さて、第1夜では、"おもちゃの交響曲"に
本物のおもちゃの楽器が用いられていることを
ご紹介いたしました。
今回は、さらに掘り下げて
使われている"おもちゃの楽器"について
具体的に触れたいと思います。

*
付図の楽曲は、"おもちゃの交響曲"の
第3楽章「Finale. Presto」(終わりの楽章、極めて早く)の
冒頭の総譜(スコア)です。
弦楽器群(ヴァイオリン、ヴィオラ、バス)の上に
普段ほとんど目にしない楽器《ドイツ語表記》が並んでいます。
最上段に書かれた名称「Kuckuck」は、日本語に訳すと
どのような単語になると思いますか?

★★★
(音楽のお話じゃないジャン! って、ブーブー言わない!!)
「いい子にしてたら、ドイツ菓子の定番のりんごケーキ
 ゲデックター・アプフェルクーヒェン(Gedeckter Apfelkuchen)を
 デザートに出してあげるからねっ!」

(1)カッコウ
(2)うずら
(3)ラッパ
(4)ガラガラ

$Ms.Violinistのひとりごと-おもちゃの交響曲 J_ハイドン 第3楽章 冒頭

それは、「カッコウ」です。

カッコウの笛(Kuckuck)、
ウズラの笛(Windpfeifchen = Wachtel)、
おもちゃラッパ(Trompetchen = Trompete)、
ガラガラ(Ratschehen = Ratsche)、
雌鳥の笛(Orgelchen = Orgelhenne)と記されています。
他の楽章では、
太鼓(Trommel)やトライアングル(Cymbelstern)も登場します。

「おもちゃ箱をひっくり返した騒ぎ」……おっと。

★★★
「いい子にしてたから、
 ゲデックター・アプフェルクーヒェンよ。さあ、召し上がれ」

$Ms.Violinistのひとりごと-ゲデックター・アプフェルクーヘン


(Ende.J.ハイドンにご用心!
 …偽作に悩まされる大音楽家(第2夜) April 10, 2010)
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."


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