皆様、ごきげんいかがですか。
私もVnのリペアやグッズで大変にお世話になっている
アルチザンハウス(東京・品川)の工房がある
"アルチザンハウス神戸"の職人さんとの談話や
トピックスを中心に更新してまいります
"(公認)アルチザンハウスKobe日記"の最新号(2010年3月28日号)が
届きましたので、さっそくUPさせていただきます。

ナビゲーターは、神戸の在住の親友"Ms.Composer."です。
乞うご期待ください。
さて、今回は、どんな話題で盛り上がったのでしょうか。
それでは、《(公認)アルチザンハウスKobe日記》を
ごゆるりとお楽しみくださいませ。
by Ms.Violinist.


☆”
ごきげんよう! 私は"Ms.Composer."と申します。
"Ms.Violinist"に乗せられて、なんとなく、
"コラム週刊UP計画"に組み込まれつつあるわたくし。
まあ、お陰で普段のインドア生活から、
取材のために外歩きの機会が出来て、
まあ、これは結果オーライということで…。
では、今回もわたくしめのコラムに
お付き合いください。よろしくお願いします。

今回、第5回は
「ヴァイオリン・ケースの特徴と性能について」
というテーマで進めてまいります。

$Ms.Violinistのひとりごと-アルチザン・展示楽器

#
(Ms.Composer)からの質問:
「ケースの形の特徴と、性能の違いを教えてください。」

#
(職人さんの答え):
「高価な楽器や弓を持っている方でも、ケースのことには
 無頓着な場合が多いです。
 そして話題になったとしても、
 それは"軽さ(持ちやすさ)"ばかりが注目されています。
 しかし、ケースにはその他にも重要な役割がありますし、
 またそれは値段帯によってもケースの目的、
 ならびに特徴は変わってきます。」


$Ms.Violinistのひとりごと-アルチザン・作業台反対側

#
(Ms.Composer)からの質問:
「では、具体的に形と性能の関連を教え願います。」

#
(職人さんの答え):
「ケースを分類するのには2通りの分け方があります。
 形による分類と、価格帯での分類です。
 それぞれの特徴とメリット&デメリットについては、
 下記の通りです。」

$Ms.Violinistのひとりごと-アルチザン・リペア待ち楽器1

 ・"形による分類"
   ●"丸形(=ダルマ型)"
     このケースの特徴は、持ちやすさにあります。
     "軽く、省スペース"が魅力です。
     これはその他のデメリットを差し引いても、
     それでも大きなメリットとなります。
     ですから、例え多くのデメリットがあることを
     承知していても、高級楽器を丸形ケースに入れて持ち歩く
     演奏者(プロも含めて!)は沢山おられますね。
     ※しかし楽器の立場からすると、
      このタイプのケースには限界がある事は確かです。

※(Ms.Composerの注: (↓)下記はMs.Violinistの最新ケース。)
 「ケースが汚れるのが嫌で、自宅保管用に使っているらしい。」
$Ms.Violinistのひとりごと-新しいVnケース君(1)

   ●"角形"
     このケースの特徴は"安全性"です。
     角形ケースは丸形に比べて容積が大きい事は、
     ご存じのことでしょう。
     そしてこの大きさ、重さのために
     このタイプのケースを敬遠している方も
     多いのではないでしょうか?
     しかし逆に考えると、
     これこそが角形ケースのメリットに繋がるのです。

     ケースが大きいということは、
     ケースの中の空気の量が多いということです。
     "空気"というのは、とても重要な断熱材となります。
     なので、夏の炎天下でよく起きる楽器のトラブルが、
     角形ケースの方が起こりにくいのです。

     また、ケースの容積が大きいということは、
     もしもの衝突事故の時に、ケースが潰れる事によって
     楽器への悪影響が最小限で済むことでしょう。
     これらは丸形ケースではまねできないことです。
     ちなみにケースの強度は基本的に重さと比例しているので、
     軽いケースばかりを求めることは、
     安全性の面からいえば危険なことです。

     その他のメリットとして、
     "肩当ての収納スペース"が確保されていることは、
     地味ですが重要なことです。
     丸形ケースでは肩当てを無理に収納しているために、
     渦巻きの部分を傷めている事が多いからです。

※(Ms.Composerの注: (↓)下記はMs.Violinistの最新ケース。)
 「ケースに物を入れすぎではないか? Ms.Violinist!」
$Ms.Violinistのひとりごと-新しいVnケース(3)

 ・"価格による分類"
   ●低価格品
     この価格帯には、製造コストの安い"丸形"が多いです。
     そしてこの価格帯のケースのメリットは
     当然"低価格"となります。

     デメリットは多いです。
     例えば内装に貧弱な布しか張っていないために、
     楽器が優しく包まれません。
     このために、万が一の事故の時に
     楽器が保護されないというだけでなく、
     部分的にニスが傷んでしまうこともあります。
     ケースの材質も紙が使われることが多いです。
     この材質は湿気を吸いやすいこと、
     そして強度が弱いことが上げられます。

   ●"中級品"
     このクラスになると、角形ケースが増えます。
     内装にはクッションが張られ、
     布地もニスに優しいものが使用されます。
     楽器の保護のことも、
     低価格品よりは考えられていますので、
     実用上はこのクラスを使えば問題ないでしょう。
     現在、低価格品を使っている方も、
     このクラスのケースを使うことをお勧めします。
     しかし、"上級品"を一度知ってしまうと、
     各部分に物足りなさや
     作りの"甘さ"を感じてしまいます。

   ●"上級品"
     これは8万円くらいから60万円くらいまで、値段は様々です。
     このクラスにもなると、
     楽器のことをよく考えて作られています。
     例えば、楽器の輪郭に沿って穴をくり抜いているために、
     楽器は全くガタガタしません。
     落下等の衝撃が加わったときに、
     その力が分散されて、
     楽器に悪影響が与えられにくいということです。
     また、楽器全体を優しく包み込むために、
     ニスに部分的な力が加わりません。
     このためにニスに布の跡が付いてしまうというトラブルも
     起きにくくなります。
     これは布質が良いという理由にもよります。
     材質には木材が使われる事が多いです。
     木材は非常に高性能な材質だからです。
     軽く、強度があり、防熱性がよく、
     そしてある程度の吸湿性もあるからです。
     楽器の保管というものを考えた場合、
     私は木材が最高のケース材料と考えています。
     さらに、ケースの布地に丈夫なものが使われていたり、
     金具に丈夫なものが使われていたりと、
     非常によく考えて作られています。
     決して見かけだけの贅沢品ではないのです。

     欠点としては、価格が高くなってしまうことと、
     重さが、若干重くなってしまうことでしょう。

以上。

$Ms.Violinistのひとりごと-応接間












ご褒美にちょっと、自己主張を書かせてもらえますので、
この場を借りまして一言。(面倒だから、いつも同じですが。)
「現代音楽を聴きましょう。特に邦人作品を。
 すばらしい試みが、あなたのおいでをお待ちしています!」
 ありがとう!

By "Ms.Composer." Special Thanks for "Ms.Violinist"


(Ende.(公認)アルチザンハウスKobe日記 2010年3月28日号)
The author is "Ms.Composer."
The verification is "Ms.Composer.


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