W.A.モーツァルトのセレナーデ第9番 ニ長調 K.320には
「ポストホルン」(郵便馬車のホルン)という標題が
ついています。例のコロレド大司教への告別の気持ちを
表そうとしたという逸話が残っています。
7つの楽章から構成されているこの楽曲で、
ポストホルンが吹かれるのは、ただ一カ所です。
それはどこでしょうか?

$Ms.Violinistのひとりごと-モーツァルト セレナード第9番 K320 冒頭























それは、「第6楽章「メヌエット」のトリオ」です。

第6楽章「メヌエット」の第2トリオで、
ポストホルンが三度間隔の自然倍音「ド、ミ、ソ」だけによる
ソロを奏でています。
もちろん、このためだけにポストホルン奏者が待っている訳にも
いかないので、ホルンまたはトランペットが持ち替えで
ポストホルンのパートに入ります。

また、同じ第6楽章には意味不明な箇所があります。
第1トリオに「フラウティーノ(リコーダーを指す)」の
楽器指定があるのですが、楽譜には休符すら書かれておらず、
完全に空白なのです。

現在では、一般に指定通りにリコーダー、あるいはピッコロを
準備して、第1ヴァイオリンに重ねるか、第1ヴァイオリンの
オクターブ上で同じ旋律を演奏する場合が多いです。
 
「ねえ、ヴォルフィ。あなたは何をしたかったの?」(笑)

$Ms.Violinistのひとりごと-モーツァルト 第6楽章第2トリオ K320 












(Ende.M.A.モーツァルトの愉快ないたずら(第9夜))
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