この楽曲はスペイン出身の
《ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト》の
サラサーテが1878年に作曲した、"管弦楽伴奏付き"の
ヴァイオリン曲です。
リサイタルなどでは、ヴァイオリンとピアノ伴奏で
演奏されることが多いですね。
さて、タイトルの『ツィゴイネルワイゼン』とは
どういう意味を備えているでしょうか。

ヒント:
「ブラームスもハンガリー舞曲集で採譜して用いています。」

$Ms.Violinistのひとりごと-ツィゴイネルワイゼン ピアノ伴奏版 スコア冒頭


  
それは、「ハンガリー(ジプシー)民謡」です。

原題は、《「ロマの民族音楽」》(*注)という意味です。
『急・緩・急』の全3楽章から出来ています。
旋律(メロディー)としてハンガリー民謡、およびロマの大衆音楽を
複数組み合わせて作曲されています。

(注):
ロマの民族音楽とは、《ジプシーたちの音楽》のことです。
彼らは放浪を常にし、西アジアや東部ヨーロッパを中心とした
各地でぶとう収穫を始めとする季節労働者、
あるいは音楽の演奏やダンスなどを披露する旅芸人として
生活をしておりました。
彼らの音楽で、大きな特徴として挙げられるのは、
速さや強弱の激しい変化、
ヴァイオリンの弓を小さく動かして表す
細やかなリズムと、自由で大胆な即興演奏。
そして、ヴァイオリンという楽器の特徴を知り尽くした
彼らだからこそ為し得た、離れた高さの音の間を、
指を滑らせて繋ぐ、左手の技法《グリッサンド奏法》の多用です。
また、哀愁を帯びた彼らの音楽は、
和声面では、短音階の4番目の音に♯が付いた(半音高い)、
西ヨーロッパの伝統音楽にはない、2つの増2度音程を持つ
独特の音階《ハンガリー音階》が用いられていました。

$Ms.Violinistのひとりごと-パブロ・サラサーテ(写真)



















(Ende.サラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』作品20(第1夜))
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