長い長~いベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の序奏。
では、すっごく短いメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の
序奏の時間はどのくらいでしょうか?
(あ、スコア持ってる方。ご一緒にリーディングしてくださいませ。)

音楽記号での数値上では「1.08秒」です。
あくまでも数値上のお話で、実際の演奏とは必ずしも
一致しないと一言お断りをしておきます。
実際には、この序奏は、もうちょっと遅い目の速度で
始まるのが殆どです。

第2夜のお話の中で、
私が「2小節目から、もう独奏ヴァイオリンが入るんです。」と
申しましたよね。でもでもっ!、改めてソロのパート譜を見てみて、
じつは《2小節目の半分の所》で独奏ヴァイオリンが入ってた。
実質、序奏は《1小節と半分》でした。
この入りの速さにびっくりしているところなんです、ワタシ。
だからっ、管弦楽の序奏と言っても《ホ短調のアルペジオの組》の
わずか『1回転半』で、もうソロが飛び込んで行くんですよぉ~。
2/2拍子で一小節に二分音符が2つ。1小節と半分とは、
基本単位の二分音符が3つ分。
いわば「いち、にの、さん!」で丁度良いタイミングです。
メンデルスゾーンは《Allegro molto appassionato》と記して
います。《appassionato》は、曲想を表していて意味は《情熱的に》。
速度指示は《Allegro molto》で《非常に早く》です。
「あ、なんか嫌な予感がする……。」
2/2拍子なので、基本リズムは二分音符です。だから、
Allegroがメトロノームで二分音符で《120~168》の間です。
《非常に早く》なので「テンポ=168」とすると、
1分間に168個の二分音符が入ります。
2/2拍子なので1小節に二分音符が2拍入っている。
二分音符一つが何秒になるかを求めましょう。
1分を60秒に直して、60÷168で「約0.36秒」
二分音符にひとつが「0.36秒」。
ソロの入りまでに、二分音符が3つ分だから「0.36秒」×3。
さあ、時間が出た《1.08秒》。
(……もあると言うべきか、しかないと言うべきか。)
ともかく、ふっと息を吸い込んで「タメ」を作れる程度の時間。
「で!」、第2夜の"ブッシュさんに降りかかった災難の話"。

管弦楽が最初の音を出した時は、さすがのブッシュさんも
気づかなくて、二拍目で気づいたってことは、3つしかない
貴重な二分音符1個を、すでにロスしてるわけ。
残るは二分音符2個分の時間は「0.36秒×2」で『0.72秒』。
ただし、人間が大脳を働かせて動作を起こすのに「0.3秒」が
最低限必要と言われているので、使える時間は
『0.72秒-0.3秒』で、なんと《0.42秒!!》。
うーん、まさに《間一髪》の短さでありました。
とにかく間に合ってよかった、よかった。
「皆様、計算に付き合ってくださって、どうもありがとうございます。」
(Ende.ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61(第4夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

では、すっごく短いメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の
序奏の時間はどのくらいでしょうか?
(あ、スコア持ってる方。ご一緒にリーディングしてくださいませ。)

音楽記号での数値上では「1.08秒」です。
あくまでも数値上のお話で、実際の演奏とは必ずしも
一致しないと一言お断りをしておきます。
実際には、この序奏は、もうちょっと遅い目の速度で
始まるのが殆どです。

第2夜のお話の中で、
私が「2小節目から、もう独奏ヴァイオリンが入るんです。」と
申しましたよね。でもでもっ!、改めてソロのパート譜を見てみて、
じつは《2小節目の半分の所》で独奏ヴァイオリンが入ってた。
実質、序奏は《1小節と半分》でした。
この入りの速さにびっくりしているところなんです、ワタシ。
だからっ、管弦楽の序奏と言っても《ホ短調のアルペジオの組》の
わずか『1回転半』で、もうソロが飛び込んで行くんですよぉ~。
2/2拍子で一小節に二分音符が2つ。1小節と半分とは、
基本単位の二分音符が3つ分。
いわば「いち、にの、さん!」で丁度良いタイミングです。
メンデルスゾーンは《Allegro molto appassionato》と記して
います。《appassionato》は、曲想を表していて意味は《情熱的に》。
速度指示は《Allegro molto》で《非常に早く》です。
「あ、なんか嫌な予感がする……。」
2/2拍子なので、基本リズムは二分音符です。だから、
Allegroがメトロノームで二分音符で《120~168》の間です。
《非常に早く》なので「テンポ=168」とすると、
1分間に168個の二分音符が入ります。
2/2拍子なので1小節に二分音符が2拍入っている。
二分音符一つが何秒になるかを求めましょう。
1分を60秒に直して、60÷168で「約0.36秒」
二分音符にひとつが「0.36秒」。
ソロの入りまでに、二分音符が3つ分だから「0.36秒」×3。
さあ、時間が出た《1.08秒》。
(……もあると言うべきか、しかないと言うべきか。)
ともかく、ふっと息を吸い込んで「タメ」を作れる程度の時間。
「で!」、第2夜の"ブッシュさんに降りかかった災難の話"。

管弦楽が最初の音を出した時は、さすがのブッシュさんも
気づかなくて、二拍目で気づいたってことは、3つしかない
貴重な二分音符1個を、すでにロスしてるわけ。
残るは二分音符2個分の時間は「0.36秒×2」で『0.72秒』。
ただし、人間が大脳を働かせて動作を起こすのに「0.3秒」が
最低限必要と言われているので、使える時間は
『0.72秒-0.3秒』で、なんと《0.42秒!!》。
うーん、まさに《間一髪》の短さでありました。
とにかく間に合ってよかった、よかった。
「皆様、計算に付き合ってくださって、どうもありがとうございます。」
(Ende.ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61(第4夜))
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."
