ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は長い長~い管弦楽の
序奏がありますが、いったい何小節あるのでしょうか。
(あ、スコア持ってる方。ご一緒にリーディングしてくださいませ。)

$Ms.Violinistのひとりごと-Beethoven Vn協奏曲 Score冒頭



















数えてみました。「88小節」です。
うーん、確かに長い。
しかも、独奏ヴァイオリンの入り直前の88小節目は、
低音から引き継いだ第1ヴァイオリンがp(弱く)で下降する旋律だから、
やや入りにくいです。
大縄飛びで、微妙な速さで回されている所へ、『ひょいと飛び込む』。
そんな感じになります。
で、「89小節の第2拍目」からの独奏ヴァイオリンが、
オクターブの装飾音付きで《ペコン・ペコン・ペコン……》と、
これまたオクターブの階段を、およそ3度飛ばしで上昇していく。
いったい、独奏ヴァイオリンは、どのくらい待たされているんだろ?
「改めて計算したことはないけれど、ものは試し。やってみるねっ!」

$Ms.Violinistのひとりごと-Beethoven Vn協奏曲 Solo冒頭












ベートーヴェン指定の速度記号が《Allegro,ma non troppo》
つまり《速く、しかしあまり速すぎないように》という意味。
《Allegro》の速さが、メトロノームで四分音符で《120~168》。
思い切って「テンポ=120」とすると、1分間に120個の四分音符が
入ります。4/4拍子なので1小節に四分音符が4拍入っている。
序奏が88小節なので、四分音符の数が4×88で「352」。
これで88小節の中の四分音符の数が「352」個だと計算
できました。

「おーい、ついてこられてますか??」

352個を「1分間に120個の四分音符」で割り算すると
分単位の時間で算出できます。
352÷120で「2.93……(無限に3が続いて割り切れない)」。
つまり「2分と、残りが「1分×0.93」」。
従って、2分+「60秒×0.93で約55.8秒。四捨五入で56秒」。
89小節に四分休符が1つあるけれども、先ほど四捨五入したので、
その中に丸め込むことにします。
独奏ヴァイオリンの待ち時間は「2分56秒」だから『約3分』。
もっと長い時間がかかっているかと思ったけど……意外。
比較する尺度を分かりやすそうなものに置き換えるね。

なぜか日本ばかりを狙って来る宇宙怪獣をやっつけてくれる
《M76星雲の人》の変身後の地球滞在時間が『3分』だったよね?
「2分56秒」だったら、残り時間が《4秒しかないっ!》
おおっ!!、《M76星雲の人》には、独奏ヴァイオリンの
《ペコン・ペコン・ペコン……》で始まる
最初のソロの旋律すら最後まで弾けない。

「さぞや、無念な事でしょう……」
(苦笑。いえ同情ですっ!!。)



(Ende.ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61(第3夜))
The author is "Ms.Violinist."
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