「この問題集をやれば受かりますか?」の質問の無意味さ



昔から主に中堅以下の一貫校と公立層の学生は、問題集・参考書選びに逡巡する傾向が強くあります。その主たる理由は学校側の指導力の欠如であったり、情報不足であったりする訳ですが、一番大事な事は問題集の難易度には無い、という点です。

これと似たような話に「この問題集をやれば受かりますか?」と言った質問があります。これも勉強ができないタイプの学生から極めて多い質問の一つです。そこには問題に当たり、取りあえず解いて答えが出るようになればそれで問題ないとする態度がかいま見られます。

大事なのは答案作成能力(説明責任能力)



一番重要なのは説明責任能力です。こういうアプローチをして、こういう論拠を元に、こういう結論に至った、そう言うプロセスそのものを相手に伝わるように緻密に記す事です。
東大・京大・国立単科医大をはじめとして、偏差ランクが高めの国立は、つまりまともな学校は、必ず論述を課しますが、答えが出ようがプロセスがしっかり組み立てられないとボロボロ減点される事になります。解けると書ききれるとの間には大きな溝があるのです。

答案作成には知的体力が要求される



中堅以下の学校では、標準的な典型問題やセンターレベルの問題は即答出来るが、東大・京大・国立単科医大の問題になると手も足も出ない、と言うタイプが多くいます。難易度の高い問題が要求する、相対的に複雑な思考に耐えられない為ですが、これには一定の知的体力、つまり知識を溜め込みそれを自在に引き出す力が要求されます。元々の資質と熟練度の高低の双方が大きく影響する事になりますが、前者が食われる分後者にも身が入らなくなると言う悪循環に陥りがちです。

(紙面での)コミュニケーション能力を鍛える



思考の回転の速さや、深く考える資質に劣る学生の場合、やはり練度を高める必要があります。迅速に、良く理解している事が伝わる答案がかけるようになる必要があります。言ってしまえば紙面でのコミュニケーション能力を磨くと言う事にもなりますが、少し考えれば分かりますが、難しい議題が振って来たからと言って、一問一答で逃げる事を続けていたならば、何時まで経ってもまともなコミュニケーション能力が磨かれないであろう事は誰でも分かる事と思います。

相手の意図を良く咀嚼し、聞かれている事に丁寧に答え、そのプロセスを繰り返すうちに予測能力も上がって行く。こうした一連の訓練を長期継続的に実践しないと、やはり実力は磨かれません。その為にはお金=教育費も時間も手間=指導者も必要です。


問題集を買い込み機械的にこなしたからと言って、コミュニケーション能力が上がらないのは当然ですから、先ずは自分を知り、自身の鏡となるような、自分の事を良く理解してもらう事が出来る、経験豊かな相談役を見つける事から始めるべきだとも言えます。お金については家計の事情もあるとは思いますが、必要なコストを削るべきではありません。その原則から外れると途端に行き場を見失ってしまいます。



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