5-3-2015-3
僕の仕業でしたニコニコ

みなさんはじめまして、今年度からCOCにて数学と物理を担当しています UT(ゆーてぃー) です。
タイトルに「物理的直感」とありますが、数学のおはなしです。
突然ですがまずは肩慣らしに、中学受験で見かけそうな次の問題を見てみましょう。
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【問題】
おばあさんが毎分80メートルの速さで家を出で歩き始めたあと、1分後に同じ道をおじいさんが毎分100メートルの速さで追いかけます。おじいさんが家を出ると同時に、ペットの犬であるモモが毎分200mでおばあさんの方へ駆け出しました。モモはおばあさんに追いつくと同時にUターンしておじいさんの方へ駆け出し、その後同じようにして二人の間を往復するように動きました。さて、おじいさんがおばあさんに追いつくまでに、モモは何メートル走ることになるでしょうか?
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文字で見ると煩雑そうですが、グラフに書き込んで整理するとスッキリします。

ut-1-1


簡単な旅人算(追いかけ算)を少し応用しただけの問題ですが、もしかすると初見だと一瞬戸惑うかもしれません。モモの動きの時系列に忠実に則って、「モモ最初におばあさんに追いつくのが何分後だから…」とか考えると泥沼にハマる可能性大です。(もちろん等比級数の無限和を使えばちゃんと解けますが、体には悪そうです。)
さて、おそらくみなさんもうお分かりの通り、この問題は愚直に時系列を追う必要は一切なく、モモが走った距離を知るためには、走っていた時間さえ分かれば(常に同じ速さで動いているため)簡単に計算できます。
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【解答例】
おじいさんが家を出た時、おばあさんはおじいさんの 80×1=80 メートル先にいて、
おじいさんがおばあさんに追いつくのは、その 80÷(100-80)=4 分後であると分かります。
この間モモはずっと毎分200メートルで走っているので、求める距離は 200×4=800 メートル  <答>

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となります。ホントにお遊び程度の問題でしたが、用いている考え方は非常に重要になります。「ある物理量を求めるのに、それとは異なる物理量から間接的に(しかも楽に)計算する」という手法は至るところで応用できます。例えば高校物理において、運動方程式を解けば任意の時刻での物体の運動状態を知ることができますが、その途中の状態が問われていない場合、運動量保存則やエネルギー保存則を活用することによって、簡単に答えを求められる、といった具合でしょうか。
前置きがかなり長くなってしまいました。

次の後編ではいよいよ本題に入りたいと思います:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



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