◆老後の孤独は節約し過ぎが原因◆
定年退職後、多くの人が感じるのは「自由な時間を得られた安心」です。
しかしその一方で、膨大な時間をどう過ごすべきか、戸惑いを感じる人もいるでしょう。
現役時代は、会社に行けば仕事があり、同僚とのやりとりがあり、
何より確実な収入が得られました。
時には気疲れする場面もあったはずですが、それらは日々の暮らしにリズムと
社会とのつながりを与えてくれる貴重な存在でもあったのです。
退職後は、それらが失われます。
「時間はたっぷりあるのに、使い道が分からない」
そんなときこそ、将来への不安から陥りがちな「お金の落とし穴」に注意が必要です。
■守り過ぎの節約
年金生活が始まると、まずは支出を減らそうと考えるのは自然な流れです。
しかし、ここで「交際費」や「外出費」を真っ先に削ってしまうと、
人との関わりや外出の機会が極端に減っていきます。
「数百円のカフェ代がもったいない」「会食の誘いを断ってばかり」という選択が続けば、
社会とのつながりは徐々に細くなっていくでしょう。
会社という後ろ盾がなくなった今、自分から動かなければ接点は生まれません。
そして、その「動く」というアクションには、
交通費やコーヒー代といった「わずかな出費」がどうしても伴うのです。
■「新しいことをマスター」して自分を磨こう
「ただ誰かと遊ぶ」だけでは、時に、気疲れしてしまう人間関係や、
目的のない集まりに物足りなさを感じることもあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが「新しいことをマスターする」ためのお金の使い方です。
単なる「お出かけ」で終わらせず、
「学び」を目的にお金を使うことには、多くのメリットがあります。
▼メリット1:目標が明確になる
「これができるようになりたい」という目的が、毎日の生活に心地よいハリを与えてくれます。
▼メリット2:自然な会話が生まれる
習い事の場には共通の目的を持つ人が集まるため、
無理に話題を探さなくても自然な交流が生まれます。
▼メリット3:「自分らしさ」を再発見できる
学びの最大の魅力は、自分のペースでいくらでもアレンジできる点にあります。
▼メリット4:デジタルへの関心につながる
詠んだ歌をスマホで記録したり、SNSで発信して全国の歌友と交流したりするようになれば、
現代の便利なツールを使いこなす楽しみも広がります。
「面白くない付き合い」に散財する必要はありません。
しかし、自分の世界を広げるための少額の出費は、
孤独を遠ざけ、時間の使い方を劇的に豊かにしてくれます。
老後の資金はただ守るだけでなく、
自分をワクワクさせる活動探しにも上手に活用していきましょう。
■お金は「自分を動かすエネルギー」として使う
老後を本当の意味で豊かにするのは、自分らしく過ごせる時間がどれだけあるか、
という点ではないでしょうか。
例えば「習い事の月謝」や「ちょっと出掛けるための交通費」は、ただの出費ではありません。
社会とのつながりを保ち、自分を元気にするための「心の健康を保つための維持費」
として考えることもできます。
そして、身だしなみにお金をかけることも大事です。
みすぼらしい老人にならないよう、
おしゃれにも美容にも興味をなくすことなく、お金を使ってください。
新しいことに触れる経験は、単調になりがちな毎日をちょっとだけ変えてくれる力になります。
お金をただ使わないのではなく「心地よく動くため」に上手に使ってみる。
そんな視点を持つことが、これからの毎日を少し明るく過ごすきっかけとなるでしょう。
