◇せいろそばとざるそばの違い◇
せいろそばの特徴や歴史、ざるそばとの違いについてご紹介。
せいろそばの「せいろ」とは、もち米や饅頭などを蒸すための道具で、
四角形や丸形をした木の枠の底にすのこを敷いたものです。
そして、このせいろにそばを盛ったものをせいろそばと呼んでいます。
そばをせいろに盛るようになった理由は、
江戸時代まで、そばはせいろで蒸して作られていたためです。
当時のそばといえば十割そばで、現在よく食べられている二八そばに比べ、
ゆでると麺が切れやすいという特徴がありました。
また、器に盛りつけ直すと切れてしまうため、
せいろで蒸してそのまま提供されるようになったそうです。
ただし現在では、せいろで蒸していないうえ、
せいろに盛りつけていないそばもせいろそばとして提供している場合もあり、
せいろという名前だけが残っているというお店も多いようです。
今ではそばはゆでるのが主流で、蒸したそばを食べる機会はあまりないのですが、
蒸したそばは蒸し器の中に香りを閉じ込めて加熱するため、
より香り豊かな仕上がりになるそうです。
■せいろそばとざるそばの違いは
おそば屋さんなどに行くと「せいろそば」や「ざるそば」などいくつかの種類があり、
迷ってしまうこともあります。
ざるそばとは、名前のとおりざるに盛りつけられたそばのことです。
そばをお皿にのせて提供すると底に水が溜まってしまうという点を改善するために、
ざるに盛るようになりました。
諸説ありますが、ざるそばを提供するようになったとき、
高級感を演出するために海苔をかけたともいわれています。
そのことから、現在でも海苔がのっているかどうかが
せいろそばとざるそばの違いとなっているお店があったり、
盛りつける器やつゆの味を区別しているお店があったり、
お店によってさまざまな区別の仕方があるようです。
また「もりそば」というメニューもよくあります。
これは、お皿やせいろに盛りつけたそばを指し、せいろそばとの違いはありません。
盛りつける器に注目すると、日本全国には
器に特徴のあるご当地おそばもあるので、いくつかご紹介。
■割子そば
割子そばは、島根県出雲市のご当地そばで、出雲そばとも呼ばれます。
一般的なそばではあまり使われない、そば粉の甘皮の部分まで一緒にひいて使うので、
黒っぽい色をしているのが特徴です。
このそばを、割子と呼ばれる朱塗りの丸い器に入れ、
ねぎや海苔、大根おろしなどの薬味をのせてからだしをかけて食べます。
通常、割子は3段重ねになっているそうです。
■出石そば
出石そばは「いずしそば」と読み、兵庫県の但馬地域で親しまれています。
出石焼という美しい白磁器の小皿に盛られたそばを何枚も食べるのが特徴です。
通常は5枚で一人前の量となっていて、
卵やとろろ、ねぎ、大根おろしなどが薬味として添えられています。
■へぎそば
新潟県のご当地そばとして知られるへぎそば。
布海苔をつなぎに使ったそばを、へぎと呼ばれる木製の四角い器に盛ります。
コシや弾力があってツルツルとした食感が特徴です。
また、へぎに一口大に丸めて盛りつけられたそばが、
まるで波のような美しい見た目をしているのも魅力です。
●せいろそばの食べ方
まず、そばのおいしさとは、そば粉の香りがポイントとなっているので、
つゆにつけて食べる前に麺だけを食べてみるのがおすすめです。
また、つゆにつけるときは、麺の全体をつゆにつけるのではなく、
下の方4分の1から3分の1ぐらいだけをつけるといいそうです。
ただし、どれぐらいつけるのが最もおいしいのかは、つゆの味つけによって異なるので
そばをすする音を立てるのはマナー違反ではありませんので
音を気にすることなくそばを吸い込むと、
口の中にそばの香りが広がり、よりおいしく食べられそうです。
