○学びになる時間の使い方○
よそ行きの装いをする機会やスポットライトを浴びることが少なくなると、
着ている服も同じローテーションで、体形にも気をつけなくなって、
くたびれた大人になってしまいます。
そうならないために提言したいのが「フレンチを2人で2時間」です。
1年に一度でもいいのですが、自ら非日常の舞台を作ってみましょう。
レストランとは気づきの場でもあります。
そしてこれをすると、ご自身が極めて魅力的になります。
なぜフレンチなのか?それはフランス料理には総合芸術的なところがあって、
料理、サービス、内装、そのすべてにわかりやすい非日常感を味わえるからです。
もちろん他のジャンルでもいいのですが、華やかさが大切です。
2人、と人数を限定したのは、より非日常感を高めるためです。
フランス料理であれば前菜、主菜、デザートとゆっくり味わうと約2時間から2時間半。
どこにも逃げ場はありません。
目の前の同伴者を楽しませ、さらにお店の人間まで巻き込んで
充実した時間を作っていかなければならないのです。
この時間を楽しめるようになれば、何冊も自己啓発本を読むより、
よほどためになると思いますし、明らかに人間としての魅力がアップします。
なぜなら、五感すべてを総動員しなくてはならないからです。
■予約から入店までも大事な時間
まずはお店選びです。
華やかなフレンチがいいのですが、
さらに言うと会話に集中できるような余裕のある空間や、
客層が若すぎないことも大事です。
■「予約は電話で」がいい理由
予約の際は、なにかの記念日なら必ずお店に伝えてください。
最近はネット予約が盛んですが、そこにもメッセージを書く欄があります。
お店側にとっても、事前に情報をもらえるのはすごく助かります。
電話の際はできるだけ明るい声で簡潔に伝えましょう。
予約の声でどういう人か想像するし印象も変わりますと聞いたことがあります。
だからといって、やたらと丁寧に話して相手の時間を消費するのはもちろんNGです。
お店にはできれば一緒に入りましょう。
ウエイティングがあるレストランなら、そこで待ち合わせするのもいいでしょう。
入店したら、男女であればテーブルまで歩く際は女性が前です。
オーダーは、とにかくまずサービススタッフと会話をしましょう。
「今日は寒いですね」でもなんでもいいのです。
目的は相性を確かめ、力量を探ること。
そう、剣豪同士が剣を構えて向かい合うかのような感じです。
夫婦なら長い付き合いで会話が無いこともあるし、息子や娘は照れてしまうし、
親御さんだと変に意地を張るかもですし。
年下の知り合いなら、あらゆるハラスメントを気にしなくてはならないし。
そういう制約がある中で2時間、楽しめるかと想像すると
少し気が重くなるかもしれません。
でもこういう時にレストランがいいのは、いたるところに会話のきっかけ、
いわゆるカンバセーションピースがちりばめられていることです。
■料理やお酒も会話の材料に
だいたい、おいしいものの話をしていると人は笑顔になるものです。
心をリラックスさせてくれるお酒。
さらにこだわりのお皿やカトラリー、壁の絵や照明、景色。
あらゆるネタがあります。
驚きや疑問が湧いたら、サービススタッフに話しかければ、
より深い話やウイットに富んだ返しをしてくれます。
レストラン全体を味方につけ、利用すれば話題なんていくらでもあります。
話を聞いて相手の所作を見ていると、不思議なことに自分自身が気づくことも多くなります。
ああ、私もこうふるまえばいいのかとか、こんな表情はよくないな、とか。
いくつになっても、自分に対する気づきは人間力向上にとても大事です。
お店を出る時には、おそらくものすごい充実感、達成感を得られると思います。
映画やコンサートもいいのですが、レストランで感じる高揚感は
ご自身が主役として作り出したものですから格別です。
そしてきっと、また訪れたくなるでしょう。
そんなお客さまをレストラン側も待ち望んでいます。

