○ホルモンを整える食事法○
女性ホルモンの1つであるエストロゲンは、卵巣から分泌されるホルモンで、
子宮内で着床の準備を整えるのが主な働き。
そのほか、LDLコレステロールを下げたり、骨を強く保ったりするなど、
女性の健康を守るホルモンです。
卵巣がその働きを終える40~50代ごろに、エストロゲンは急激に減ります。
そのため、脂質異常症や骨粗しょう症などが起こりやすくなります。
その リスクを減らすため、積極的にとりたいのが植物性エストロゲンです。
植物性エストロゲンとは、エストロゲンに似た構造をもつ植物由来の成分のこと。
エストロゲンの受容体に結合し、同じような効果を発揮することが期待できます。
植物性エストロゲンの代表格が大豆に豊富な「イソフラボン」です。
また、ナッツやライ麦などに多い「リグナン」も、植物性エストロゲンの仲間です。
●エストロゲンのもととなるDHEAを増やす
近年、”若返りホルモン”として注目されている『DHEA』も、
エストロゲンのバランスを整える効果が期待できます。
DHEAは副腎から分泌されるホルモンで、
女性ホルモンや男性ホルモンのもととなるもの。
DHEAを増やせば、エストロゲンの量も増やせるというわけです。
DHEAは里いもや山いもなど、粘り気のあるいも類に多く含まれます。
あわせて、抗酸化物質やオメガ3系の油脂をとると、DHEAの吸収を助けてくれます。
ただ、せっかくDHEAをとっても、過剰なストレスがあると、
DHEAはストレス対策に消費されてしまいます。
ストレスをためこまないことや、十分な睡眠をとることも大切です。
●イソフラボンを含む食材
・蒸し大豆
植物性エストロゲンのイソフラボンは、大豆・大豆製品に豊富です。
水に溶けやすいので、煮るよりも蒸すのがおすすめ。
成分の流出が少なく、ホクホク感も味わえます。
●DHEAを含む食材
・里いも・山いも
里いもや山いも、自然薯などの粘り気のあるいも類には、
性ホルモンのもととなるDHEAが含まれています。
食事でとったDHEAは、体内でエストロゲンに変換されます。
●DHEA の吸収を助ける食材
①オメガ3系オイル
・亜麻仁油・アボカド
オメガ3系脂肪酸の豊富な亜麻仁油。
一緒にとることで、DHEAの利用効率がアップします。
アボカドにもオメガ3系脂肪酸が含まれます。
●DHEA の吸収を助ける食材
②抗酸化物質
・しょうが
しょうがの辛み成分「ショウガオール」は、高い抗酸化力をもちます。
活性酸素の害を抑え、DHEAの働きをサポートします。
●リグナンを含む食材
・ごま・ライ麦(ライ麦パン)
リグナンは抗酸化力の高いポリフェノールの一種で、
ホルモンバランスを整えるのに役立ちます。
ナッツやごまなどのほか、ライ麦や全粒粉からもリグナンを摂取できます。