◇健康診断の数値で「脂肪肝」かどうかを知る◇
肝細胞に含まれるALT、AST、γ-GTPの3つの酵素の数値を調べると、
脂肪肝の可能性があるかどうかがすぐにわかります。
・ALT(GPT)【一般的な基準値】 10~30U/L
【理想値】 5~16U/L
アミノ酸をつくるときに使用される酵素で
糖質のとりすぎで最初に上昇するのがこの数値です。
肝細胞が破壊されると血中に漏れ出すため数値が上がって行きます。
・AST(GOT)【一般的な基準値】 10~30U/L
【理想値】 5~16U/L
アミノ酸をつくるときに使用され、肝臓や筋肉に含まれています。
筋肉が破壊されたときも数値が上昇するためALTの数値との比較で見ます。
通常時は一定量のALT とAST が血液中を流れていますが、
炎症により肝細胞が壊れると、ALTやASTが過剰にあふれます。
そのため、これらの数値が高いと脂肪肝の可能性が考えられるのです。
健康診断の検査項目にもある「肝機能検査」の数値から
脂肪肝の原因も推察できます。
肝細胞に含まれているALT、AST、γ-GTPの3つは、
肝臓におけるたんぱく質の代謝に関わる酵素。
ALTとASTは炎症によって肝細胞が壊れることで
血液中に染み出し、数値が上昇します。
つまり、肝臓にダメージがあると、この2つが高くなりがち。
両方とも一般的に10~30U/Lが基準値とされますが、
16U/Lを超えてしまうと肝臓に脂肪がたまり始めているサインです。
また、脂肪肝の原因がお酒なのか糖質なのかも、
ALTとASTの数値の比較によってわかります。
ALTのほうが高ければ糖質、ASTのほうが高ければお酒が原因。
アルコール性肝障害で上昇するγ-GTPの数値もあわせて判断します。