◇副腎を元気にする食事法◇ | セレクトショップCLASS enjoy life

◇副腎を元気にする食事法◇

 

 

近年アメリカの抗加齢医学会では、

アンチエイジングのカギを握る臓器として「副腎」が注目されています。

毎日の何気ない食事で副腎を疲れさせ、機能を衰えさせてしまうと、

アンチエイジングのみならず、さまざまな体の不調が起こってきます。

副腎の“毒”となる食べものを体のなかに入れない食生活のヒントをご紹介。

 

老化にともなう疾患や症状はすべて体内で起きている炎症反応ととらえることができます。
わかりやすくいうと、体のあちこちで火事が起きているのです。
たとえば血管で火事が起これば動脈硬化につながります。

それが脳の血管に火事が起こって血管が詰まれば脳梗塞に、

心臓で詰まれば心筋梗塞に。

もっと身近な例でいえば、肌で起こればシミやシワになります。
ここでは「火事」という言葉を使いましたが、

一般的に医療では「酸化(サビ)」や「糖化(焦げ)」といわれている現象と同じです。

体のサビにしろ、コゲにしろ、炎症性物質が体内にあって、

それが火事を起こし、体に悪さをしているのです。

さまざまな体の不調や病気は、その火事が体のどこで起こっているかの違いであり、

症状の度合いは、その火事がボヤ程度なのか、

終息に向かってくすぶっているのか、大火事なのかの違いなのです。
ここで登場するのが、「火消し役」のホルモンです。
どんな炎症も抑えるように働く「火消しの水」のような大事な存在です。

火消し役のホルモンの名前は「コルチゾール」

副腎から分泌されるホルモンのひとつです。
ところが、コルチゾールが火消しをするよりも

速いスピードで火種が増えてしまったり、消しきれないほどの量の火種ができたり、

あるいは消しきれなくなってしまったりすることがあります。

そのとき、さまざまな病気や老化症状が外に出てきてしまうというわけなのです。

 

■毒となるものを「入れない」ことが重要
副腎をケアし、元気にする方法はとてもシンプルです。
それは「副腎の仕事を減らすこと」であり「副腎をタフにすること」です。

そのために心がけておくことは2つだけ。
1、体に負担になるもの、毒になるものをなるべく入れない
2、体にいい栄養素を入れる
この2つのルールのうち、より重要なのは「入れない」ことです。

「入れない」だけで症状が改善してしまう人もたくさんいます。
まずは、食べたものを消化吸収するところである腸に、

火種となるものを「入れない」こと。
たとえば、最近は一般の人にも「グルテンフリー」が広く知られるようになりましたが、

パンやうどん、パスタ、ケーキなど小麦に含まれるグルテン(小麦たんぱく質)は、

腸の炎症を引き起こす「腸の毒になる食べもの」です。

そのため、小麦を含む食材をとらないようにする「グルテンフリー」の食事は、

副腎が疲れている人にとっても有効です。

体の免疫機能の70%は腸に集中しています。

体にいいもの・悪いものを見極めて、体に有害なものは下痢や嘔吐として排泄します。
「体の入り口」は、口ではなくて、本当は腸だから副腎ケアも腸から始めるのです。

 

■小麦と乳製品を減らすだけで副腎がケアできる
朝食はパン、昼食にラーメンやうどん(あるいは、ピザやパスタ)を食べる、

こんな食事パターンを続けていると確実に副腎は弱っていきます。
なぜかというと、これら小麦粉を使った食品に含まれるグルテンが

アレルギーや腸の炎症を引き起こすもとだからです。

腸の炎症を引き起こすグルテンを「入れない」ことで、火種を減らし

副腎の負担を減らすことにつながります。
腸の機能が下がっているときにグルテンをとると、消化吸収にさらに負担がかかり、

副腎を働かせてしまうのです。

グルテンとは、小麦やライ麦などの穀物に含まれているたんぱく質のこと。

小麦粉に水を加えてこねるとモチモチしてきますが、

このモチモチ成分がグルテンで、パンをふわふわとやわらかくする働きがあります。
グルテンを含む食材には、パンをはじめ、

小麦粉からつくられたパスタやうどん、ラーメンなどの麺類、

ケーキやクッキー、ドーナツなどの菓子類、

シリアル、カレーのルーなどたくさんあります。
これら小麦を使った食品を食べないようにする「グルテンフリー」は、

かつて世界ランク1位に上り詰めた男子プロテニスプレーヤーの

ジョコビッチ選手が実践した食事法として話題を集めました。

欧米を中心に健康に関心のある人たちから絶大な支持を受け、

近年グルテンフリー食品は日本のスーパーでも手に入るようになりました。

実際、いつもの食事をグルテンフリーに変えただけで、

副腎疲労の症状が改善する人も少なくありません。
それは、グルテンが腸にとっては炎症やアレルギーをもたらす“毒”だから。
もちろん、毒に対する感受性には個人差があります。

「私は小麦にアレルギーがないから大丈夫」という人もいるでしょう。

ただ、本人が気づいていないだけで、グルテン過敏症の人は潜在的に多いものです。

自覚症状がなく、消化に何も問題がなくても、

集中力の低下、慢性疲労、下痢や便秘、肌荒れ、重いPMS(月経前症候群)や

生理不順、不妊症、ぜんそくなど、

人によってさまざまな症状が出るということは覚えておきましょう。

腸の状態を整えるために、もうひとつ注意したい食品が「乳製品」です。

乳製品に含まれる「カゼイン」というたんぱく質も、腸や副腎にとって有害なもの。

アレルギーの原因になり、花粉症やめまい、アトピー性皮膚炎や

下痢、便秘などを引き起こす危険性があります。
とくに日本人は、遺伝的に乳糖(ラクトース)を分解する能力が低い

「乳糖不耐症」が多いといわれています。

牛乳を飲むと、お腹がゴロゴロして下痢を起こすというのが典型的な症状ですが、

乳糖不耐症だからといって、必ずしも症状が表れるわけではありません。

自分がそうだとは気づかない人がほとんどなのです。

実は日本人こそグルテンフリーとカゼインフリーは実践しやすいのです。
パン食ではなく、なるべく米食にする。乳製品は豆乳製品に代用する。

便秘にいい乳酸菌はヨーグルトからではなく、みそや漬物などの植物性食品からとる。

カルシウムは牛乳からではなく、小魚からというように

和食を食べていれば間違いありません。