◇肌トラブルは内側からのサイン◇
肌の悩みは、人によってさまざまあるかと思いますが、
目に見えて肌の表面に現れたものは、目に見えない身体の内側からのサインです。
アーユルヴェーダでは、肌と胃腸は繋がっていると考え、肌を美しく保つことは、
身体の内側からキレイにしていくことと同じであるという考えです。
食べたものをきちんと消化し代謝する「消化力」が関わっていると考えられています。
消化力が弱っていると食べたものがきちんと消化されず、
体内に毒素が溜まっていき、肌トラブルの原因となります。
「消化力を高め毒素を出していく」ことが、内側からキレイにしていくことに繋がり、
まさに”美しさは健康があってこそ” なのです。
■普段の食事を振り返ってみよう
私たちの身体は、食べたものがきちんと消化されると、栄養素が全身に行き渡り、
7つのステップ(体液→血液→筋肉→脂肪→骨→骨髄→生殖組織)を踏んで
新しい細胞が作られていきます。
その栄養素は、血液を通って全身を巡っていきますが、
質の良い血液でないと、質の良い身体の細胞組織は作られにくいのです。
そして8つ目の最終産物として「オージャス」と呼ばれる「活力素」が作られます。
私たちの命を支える「生命エネルギー」と言われたりしますが、
このオージャスに満ち足りている人は、肌ツヤが良く、血液がキレイで、
内側から輝きを放っているのです。
美容液や化粧水などの外側からのスキンケアも大切ですが、
美しさを保っていくためには、根本である細胞組織の質を高めていくことが重要です。
●改善ポイント
シミやくすみが気になってきたら、
食生活を意識すると改善できることがあるかもしれません。
毒素を出し、新しい細胞組織を作っていくために、
食べたものをきちんと消化し代謝できる力を高めていきましょう。
①お腹が空いてから食べる
毒素を作らないためには、
前の食事が消化されてから次の食事をすることが大切です。
日常生活で「時間になったから」と、時計を見て食事をしたりしていませんか。
まだ前の食事が残っているのに次の食事をすると、
体内で消化の状況が異なるものが混ざり合い、毒素が作られてしまいます。
食べ過ぎも毒素を作る原因となるため、腹八分目で終わらせ、
食後に満足感と軽快感を感じられる食事を意識してみましょう。
前の食事が消化されたかどうかは↓ことを観察してみてください。
・お腹が張っている感じがしない
・ゲップが出ない
・胃がスッキリと軽く感じる
②消化の力に合わせて食事をする
消化力の強さは1日の中で変動していると言われています。
10時から14時が最も強く、18時〜22時の夜ごはんの時間が最も弱いのです。
消化力が強い時間帯に食事をすると、食べたものはきちんと消化され、
栄養となり、全身へ運ばれていきますが、
消化力が弱い時間帯に食事をすると、消化不良を起こし、毒素が作られてしまいます。
体内に毒素を作らないために、1日の中でお昼ごはんをメインにし、
朝ごはんや夜ごはんを軽めにして、消化力に合わせた食事を意識してみましょう。
③避けたい食べ物
冷たい飲み物や食べ物は、胃腸を冷やし、消化力を弱めてしまいます。
温かい食べ物や飲み物を意識し、
暑い日であっても、キンキンに冷えたものは避けて、常温や氷抜きにしてみましょう。
また、重たい性質を持つ肉類や揚げ物、粉物、ヨーグルトなどは
消化に負担がかかるので、消化力が落ちているときには食べるのを避け、
食べ方に気をつけてみましょう。