バルトーク ルーマニア民俗舞曲 Sz 56 1 棒踊り 1 棒踊り
1915年に作曲された6曲からなるピアノの小品「ルーマニア民俗舞曲」は、バルトークの民謡採集と研究から生まれた人気の組曲です。 当時ハンガリー王国の一部であったルーマニアの各地の民謡を題材にしたもので、1909年トランシルヴァニアで採集されたルーマニア人の民謡が主に用いられています。 作曲された1915年、バルトークが34歳のこの年は「ルーマニア音楽の年」と呼ばれ、この曲の他に「ソナチネ」「ルーマニアのクリスマスの歌」など、ルーマニア民謡による多くの編曲作品が作曲されています。 「ルーマニア民俗舞曲」は旋法(モード)を中心とした音楽です。 旋律などの原型はそのままに保ちつつ、そこに独特な和声を用いることで、 素朴な民謡という素材に新たな生命が与えられています。 親しみやすさと手ごろな長さから演奏会にはしばしば取り上げられ、ピアニストだったバルトーク自身もコンサートの際にはよく演奏していました。 元来は「ハンガリーにおけるルーマニア民俗舞曲」という題名でしたが、 作曲当時、ハンガリー領にあったルーマニアは第一次世界大戦により、 領土の大半を失ったため、ハンガリーの名をとり現在の題名になりました。この組曲は1917年に自身によって小オーケストラ版に編曲された他、ハンガリー弦楽四重奏団の主宰者でバルトークと親しかったヴァイオリニストの、セーケイ・ゾルターンによるヴァイオリンとピアノによる編曲版(1926年)アーサー・ウィルナーによる弦楽合奏版、管楽アンサンブル版などが存在します。 ヴァイオリン版は大変親しまれており、メニューイン、シェリングといった大家から、 現代の名だたるヴァイオリニストたちまで、様々な演奏がCDでも聴けます。また弦楽合奏版はイ・ムジチ(未CD化)やイタリア合奏団でも知られています。 組曲は7つの舞曲の旋律を用いて6つの部分で構成されています。1. 棒踊り Bot-tanc (Stick Dance) 2. 飾り帯の踊り Braul 3. 足踏み踊り Topogo (The Stomper) 4. ブチュム人の踊り Bucsumi tanc (Bucsumi Dance) 5. ルーマニア風ポルカ Roman polka (Romanian Polka) 6. 速い踊り Aprozo (Quick Dance)第5,6曲はテレビ朝日の「大改造!!劇的ビフォーアフター」で使用されています。