20150128

Leonard Bernstein指揮
Wiener Phiharmoniker(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)

交響曲 第 6番 ロ短調 作品54
1986年録音(ライヴ)
交響曲 第 9番 変ホ長調 作品70
1985年録音(ライヴ)

レーベル:Deutsche Grammophon

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

かなり久々に聴きましたが、昨今の都会的に洗練されたシャープな演奏とは一線を画す演奏には、バーンスタインらしい『熱さ』も見えますが暑苦しくはありません。
豊かで厚みのある響きで、ショスタコーヴィチの楽曲の一つの特徴であるシニカルさは敢えて訴求していないかのような演奏ですが、その完成度は極めて高いと思います。
ライヴ録音である事を納得できるのはその温度感だけで、緻密ながらも肩に力の入っていないアンサンブル、流石はウィーン・フィルと言ったところです。
ショスタコーヴィチの楽曲のもう一つの特徴であるコミカルさも、羽目を外さない良識を保った表現です。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

演奏もそうですが、録音に関してもこれがライヴとはとても思えない程の仕上がりです。
聴衆ノイズは皆無であり、ステージノイズも極低い床を踏みしめるかのような音が数ヶ所聴き取れるだけで、セッション録音と何ら遜色のない静寂感を保っています。
定位も明瞭で、打楽器群の音の響きは特に素晴らしく、ティンパニでは消音する手の動きが分かるような、タンバリンでは
胴の小さなシンバルの動きさえ見えるかのような感触があるほどの高い実在感が味わえます。
全体的に音の響きには厚みがありますが、音の見通し感を阻害することもなく、チェロやコントラバスのゴリっとしたタイトな響きも楽しめます。

残念な事に1枚もののCDとしては廃盤のようですが、映像メディア(DVD)としては販売されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)



また、ショスタコーヴィチ&ストラヴィンスキーBOX(6枚組)には第6番、第9番とも含まれています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)



Amazonでは出品者から中古盤が購入ができるようです。
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番&6番/ユニバーサル ミュージック クラシック

¥1,851
Amazon.co.jp

20150104-2

Anna Radziejewska (Ms), Mariusz Rutkowski (p)

2013年録音
レーベル:DUX

ルトスワフスキの歌曲を集めた2枚組CDのDisk2です。
Disk1 5つの歌曲 / 歌曲『雪崩』/ 歌曲『Not for you』他
もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

アンナ・ラジェイェフスカの歌は本当に素晴らしいです。
Disk1で聴かせた子供に聴かせるかのような表情とは異なりますが、多彩な表現をこのDisk2でも披露しており、その歌声には力みも誇張もない自然体でありながらも深い響き、メゾソプラノならではの暖かさ、厚みが感じられます。
ピアノ伴奏も絶妙な表現と言え、決してでしゃばることは無いのですが、押さえるべきところはしっかりと押さえているという印象です。
そして二人の息も弾き語りかと思える場面もあるほどピッタリで、小難しさの一切ないルトスワフスキの歌曲を楽しく、美しく作り上げています。
『ヒイラギとツタ』は英語の歌詞に聴こえるのですが、歌詞がライナーにも記載が無いので定かではありません。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

録音も素晴らしいと思います。
ラジェイェフスカの歌声にある柔らかな暖かさ、多彩な表現も良く掴めます。
視覚的なイメージで言うと、3Dホログラムが目の前で展開されているかのような感覚があり、実在感抜群です。
しっかりとした奥行き感を持って展開する伴奏のピアノですが、低音の響きなどには床を波打ちながら伝わってくるかのような波動が感じられ、タッチは柔らかく丸い印象ですが、音響的には音の輪郭の曖昧さはありません。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150126

Stenhammar Quartet

弦楽四重奏曲 第 1番 ハ長調 作品2
弦楽四重奏曲 第 2番 ハ短調 作品14

2013年録音
レーベル:BIS

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

作曲者の名を戴いた四重奏団に拠る演奏には、確かな技術と緻密なアンサンブルが感じられ、マイナーながらもロマン派保守本流的なスウェーデンの作曲家の作品を立派に演奏していると感じます。
とても巧いと思うのですが、何故か何かが足りない感触がつきまといます。
恐らくは技術とアンサンブルは一流でも、少し無機質な感触を得るからかもしれません。
情感の高い演奏とは言えませんが、それでも希少なステンハンマルの楽曲の録音として恥ずべき部分のないものだと思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

左右ワイドに広がる定位には、とても明瞭な音の輪郭があります。
SACDハイブリッド盤としてのフォーマットの力量が感じられる音響で、豊かでタイトなチェロやヴィオラ、キレの良いヴァイオリンの響きがとても魅力的です。
音の見通し感も一流で、鮮やかさとフレッシュさが感じられる好録音です。
残響も比較的豊かだと思いますが、それが滴るような潤い感に結びつかないのは、やはり演奏表現に起因するのかも知れまえん。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)