20141023

ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
Boris Gutnikov (vn)
Konstantin Ivanov指揮
USSR Large Symphony Orchestra(現:モスクワ放送交響楽団)
1981年録音
ピアノ協奏曲 変ニ長調
Annette Servadei (p)
Joseph Giunta指揮
London Philharmonic Orchestra(ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団)
1987年録音

レーベル:Alto Label


演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリン協奏曲は独奏者のボリス・グトニコフ(1931–1986)の存在感が凄い演奏で、オーケストラ共々良い意味での弾ける演奏がハチャトゥリアンの協奏曲にはピッタリです。
1957年のロン=ティボー国際コンクールの優勝者でもあるグトニコフ、55歳という若さで亡くなっていますが、これは貴重な録音とも思います。
対してアネッテ・サーヴァデイがピアノを演奏する協奏曲、彼女のことは詳しくは分かりませんが、少しオーケストラの響きにピアノが埋没している印象です。
独奏の時にはのびのびと弾けているようですが、オーケストラとの演奏時には、無理にリズムをオーケストラに合わせているかのようなぎこちなさが感じられ、主役なのにオケに気を遣っているかのように思えます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリン協奏曲ではヴァイオリンへのフォーカスが強すぎる印象があります。
やや不自然なまでにヴァイオリンがクローズアップされている印象で、グトニコフの繊細で正確な、そして切れのある演奏をしっかりと伝えてはくれますが、音像もやや大きめに感じられます。
演奏スタイルがそうだからかもしれませんが、ピアノ協奏曲では対照的にピアノの存在感が低く、オーケストラの壮大な響きに呑み込まれているように感じられる場面もあります。
双方とも音場はやや平面的で奥行き感に物足らなさを感じます。
しかし80年代ならではのスペックを欲張らない録音の素朴で肌触りの良い質感はあり、音響的には目を見張る場面はなくとも、決して悪い録音では無いと思います。

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