
Gerd Schaller指揮
Philharmonie Festiva(フィルハーモニー・フェスティヴァ)
ウィリアム・キャラガンによるフィナーレ補筆完成2010年改訂版
2010年録音(ライヴ)
レーベル:Profil
ゲルト・シャラー&フィルハーモニー・フェスティヴァが2011年にリリースしていたブルックナーの交響曲第4番、第7番、第9番(ウィリアム・キャラガンによるフィナーレ補筆完成2010年改訂版)を納めた4枚組ボックスセットのDisk3~4です。
Disk1 交響曲 第 4番 変ホ長調 WAB104『ロマンティック』
Disk2 交響曲 第 7番 ホ長調 WAB107
もご参照下さい。
演奏 


(評価は5つ星が満点です)
シャラーのブルックナーは本当に素晴らしいと思います。
フィルハーモニー・フェスティヴァも、シャラーの意を忠実に、そして巧みに演奏しており、その完成度はライヴとはとても思えぬ出来栄えだと思います。
彼らの特徴はやはり少し優しさを匂わせる和やかな感触にあり、荘厳な第9交響曲ではそんな彼らのアプローチに物足りない思いを抱く方もおられるかも知れません。
特に第2楽章のスケルツォではもう少し緊迫した切れがあっても良いかとは思いますが、これはこれでとても優れた演奏だと思います。
この演奏の最大の特徴は最新の校訂によるフィナーレが付随しているところにあるのでしょうが、私にとってのブルックナーの第9交響曲は、3楽章で完結していると思っているため、どのような校訂版であれ『蛇足』に思えます。
フィナーレ付きの演奏は、アイヒホルンとリンツ・ブルックナー管による1992年の録音、ラトルとベルリン・フィルによる2012年の録音しか持っておらず、勿論聴き馴染みがない事がその大きな要因かもしれませんが、まるで永遠に吸い込まれてゆくような第3楽章のエンディングこそが、神の領域に足を踏み入れたとさえ言えるブルックナーの最後の交響曲に相応しいと思います。
録音 


(評価は5つ星が満点です)
本当にライヴ録音なのでしょうか...と思える程の録音です。
ステージノイズ、聴衆ノイズは皆無であり私には聴き取れませんし、長い残響が美しく消え入るまで何の雑味も存在しない録音で、定位も良好、音の見通し感も優れています。
ティンパニの響きにもしっかりと音の輪郭が感じられ、金管群の咆哮にもバランスを崩すような場面は見られません。
少し弦の響きが金管群に比べて薄い気もしますが、気のせいと言える範囲であり、全体的に心地よい暖色系の感触があります。
欲を言えばもう少し奥行き感が欲しい気もしますが、音場が平面的だと言うほどでもありません。
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