20140906

Bobby Mitchell (Fp)

ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ長調 作品13-3 Hob.XVI.23
ピアノ・ソナタ 第28番 変ホ長調 作品14-2 Hob.XVI.28
変ホ長調からハ長調への即興
ピアノ・ソナタ 第48番 ハ長調 作品89 Hob.XVI.4
ハ長調からヘ長調への即興
アダージョ ヘ長調 Hob.XVII.9
アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII.6

2014年録音
レーベル:Alpha

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

使用しているフォルテピアノは1799年にウィーンで製造されたシュタイン派のものを2013年にレストアした物だそうですが、その音色はとても美しく、チェンバロにより近い気がします。
本来、私はピアノフォルテは苦手なのですが、ボビー・ミッチェルの明晰で繊細、そして深遠さを感じさせるその音色は、そんな苦手意識を払拭する物です。
ボビー・ミッチェルは1985年生まれのアメリカ人らしいのですが、その若さに似合わぬ深みを感じさせる演奏だと思います。
確かに澄んだ響きには年齢に見合った清々しさが感じられますし、ナイーブな柔らかなタッチも若さの持つ独特の優しさを感じさせもしますが、単に若く華やいだだけではない演奏をするピアニストだと感じます。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

録音も素晴らしいと思います。
強奏時にも音場に濁りがなく、音の輪郭が曖昧に感じる事の多いピアノフォルテの録音ですが、この録音にはそんな滲んだ感触は皆無です。
その演奏表現により色彩感を僅かに変えるピアノフォルテの響きを明瞭に感じさせる実在感も備わっています。
左右への広がりはそんなには大きくありませんが、実際の楽器の大きさを考えると自然な物と言え、チェンバロに近いと感じる響き、その弦の震えが見えるかのような感触があります。

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