20140623

Alexander Gavrylyuk (p)

Mussorgsky - 組曲『展覧会の絵』
Schumann - 『子供の情景』作品15

2013年録音
レーベル:Piano Classics

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

『展覧会の絵』はとても力強い演奏で、管弦楽版に負けじとばかり迫力です。
HMVの解説によるとアレクサンダー・ガヴリリュクは『ロシアン・ピアニズムの21世紀の継承者で、超絶技巧の持ち主』だそうですが、強奏時の激しさは、まるで腰を上げて鍵盤を思いっきり叩き付けるかのような弾きっぷりで、私には乱暴で騒々しい音の洪水に思えます。
音数の多い場面でも流麗さは感じられず、指が縺れているとは言えませんが、超絶技巧の持ち主との印象は持てません。
弱奏時にも繊細さや情感は余り感じられず、ただ音量が小さいと感じるネガティヴな印象です。
しかしシューマンでは強奏場面がないからか、美しい響きが感じられます。
最近私はウーリヒに鍛えられていますので、シューマンも少しは馴染めるようになっているのですが、ガヴリリュクの演奏も十分ピアニスティックなものに思えます。
しかしやはり超絶技巧の持ち主と言われるほどの流麗さはないかも知れません。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

演奏そのものは騒々しいと言える『展覧会の絵』でも、録音には混濁感が全くなく、コンサート・グランド・ピアノの大きさが感じられる実在感を伴った素晴らしい録音です。
ピアノのボディがガヴリリュクの叩き付けるかのような演奏で共振しているかのような感触のある音の波動は、音響的にはとても楽しめます。
シューマンでの繊細さも十二分に堪能でき、ピアノ楽曲ならではの音の粒立ちもとても美しく捉えている好録音だと思います。

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