
Khachaturian- ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
James Ehnes (vn)
Mark Wigglesworth指揮
Melbourne Symphony Orchestra(メルボルン交響楽団)
Shostakovich - 弦楽四重奏曲 第 7番 嬰ヘ短調 作品108
Shostakovich - 弦楽四重奏曲 第 8番 ハ短調 作品110
Ehnes Quartet
2013年録音
レーベル:Onyx
演奏 


(評価は5つ星が満点です)
ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲は好きな楽曲ですがリリースが余り在りません。
そこに私にとっては英雄的な存在で或るエーネスの演奏でのリリース、しかも指揮者はショスタコーヴィチのチクルスが好感触のウィッグルスワース。
大きな期待と共に聴き始めましたが、その期待を裏切ることはない演奏だと思います。
流れるようなエーネスのヴァイオリンは、ハチャトゥリアンの協奏曲など技術的に何らの困難さはないと言わんがばかりの余裕が感じられます。
ウィッグルスワースの指揮するオケとの親和性も高く、リズミカルでどこか中東の匂いも或る楽曲を高いレベルで聴かせてくれます。
ただ、いつも感じる圧倒的なエーネスのオーラのような物は感じられませんでしたが、それは肩に力が入っていない証なのかも知れません。
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は協奏曲以上に好感触で、これは単なるおまけのカップリングではなく、とても考え抜かれた演奏に思えます。
アタックやデュナーミクは敢えての控えめに思われ、緊張感はあるものの、とても近しい感覚になれるショスタコーヴィチになっています。
エーネスのヴァイオリンは勿論のこと、その他のメンバーの技術も確かで、常設の四重奏団ではないと思われますが、アンサンブルも上々です。
チェロの朗々とした響きも印象的です。
録音 


(評価は5つ星が満点です)
協奏曲は残響が豊かで、音場に高い潤い感が漂いますが、やや音の輪郭を甘くしているかも知れず、見通し感に不満が少し残ります。
エーネスのヴァイオリンへのフォーカスも適度と思えますが、もう少し彫りを深く浮き彫りに描いた方が楽しめる様な気もします。
弦楽四重奏の録音はかなり素晴らしく、見事な定位と明瞭な音の輪郭であるにも拘わらず、響きの交差感や場の潤い感も損なっていません。
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