Martin Stadtfeld (p)

2003年録音
レーベル:Sony Classical

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

アリアはとても叙情的ですが、全体的には男性ならではのしっかりした骨太さを感じるゴルトベルク変奏曲です。
リピートは変奏曲によりしたりしなかったりですが、リピート時には旋律をオクターブ上げるなどのシュタットフェルト独自の解釈が随所にあります。
しかしそこに恣意的な感触はなく、深い洞察により聴き手に何かをもたらそうとする意図なのかも知れません。
テンポも変奏曲により様々ですが、速く弾く時のそのスピードは凄まじく、一体指が何本あるのかと思える程の早弾きには、ゴルトベルク変更曲など演奏するだけなら訳もないと言わんがばかりの技術を感じます。
しかしそこにも腕達者を誇示する姿勢は感じられず、あくまでも明晰で真摯な取り組み結果を表現できるだけの技術があるのだと言うことを証明しているに過ぎないと感じられます。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

明晰で明確な
シュタットフェルトの意図をストレートに伝えてくれるかのような録音で、しっかりした手応えがありながらもとても粒立ちの良いピアノの音色が美しいです。
左右への広がりも独奏曲としては十分で、旋律の引き分けによる奥行き感も見事に再現できていると思います。
音数の多い速いパッセージでも、全ての音符が見えるかのような見通しの良さですが、分析的な精細さではなく、芸術的な鮮やかさを印象付ける録音です。

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