Mario Venzago指揮
Berner Symphonieorchester(ベルン交響楽団)

2012年録音
レーベル:cpo

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

演奏時間51分半という速めのテンポで進められる第9交響曲。
特にスケルツォでは中間部を除く部分ではかなり速いと感じ、早さそのものは良しとしても、アンサンブルの瓦解をぎりぎりで食い止めているかのような印象を受けます。
また、第1楽章では一部にユニークとも異端とも言えるアゴーギクを用います。
第3楽章では、テンポは速めながらも纏まりのあるアンサンブルを織りなし、全体的には酷い演奏とは言えない技術的な高さを感じさせるオーケストラではあります。
しかし神の領域に足を踏み入れたブルックナーの第9交響曲の演奏としては、深遠さが不足した演奏ではないかと感じます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

少し音場が右に傾いているようにも感じますが、左右への広がりも悪くなく、上方向への伸びやかさもあります。
トゥッティでの強奏場面では音場に混濁感を感じたりもしますが、弱奏時には艶やかで見通し感の良い響きですので、感覚的な意味でのダイナミックレンジが足りていないように思えます。
低域の響きも豊かですが、ややタイトさが不足しています。
決して悪い録音ではないと思いますが、もう少し鮮やかな音の輪郭が欲しい処です。

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