Judith Ermert (vc),  Daan Vandewalle (p)

古いイギリスの民謡『求婚に出かけた蛙』による変奏曲
無伴奏チェロ・ソナタ 作品25-3
チェロとピアノのための3つの小品 作品8
チェロ・ソナタ イ短調 作品11-3

2013年録音
レーベル:Fuga Libera

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ドイツ生まれで現在はベルギーに在住し、ゲント王立音楽院でチェロの教授を勤めるユデキット・エルメルトは、どちらかというと擦過音系のチェリストかも知れません。
しかしその聴き心地は決して悪くはなく、思い切りの良い堂々としたところもあるものの、女性らしい繊細さも感じさせます。
ベルギー人男性ピアニストのダーン・ヴァンデワレとの競い合うかのようなアンサンブルも素晴らしいのですが、無伴奏ソナタでの演奏には、高い実力、確かな技術、そして音楽に対しての真摯な態度を垣間見ることが出来ます。
ヒンデミットの楽曲は、まだ聴き始めて日が浅い私ですので、素晴らしいと感じる楽曲、演奏が多い傾向にありますが、エルメルトのチェロにはそんな私の未熟さを越えた素晴らしさが備わっていると思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

残響は豊かな部類だと感じますが、それが音の輪郭を鈍くすることもなく、切れと立ち上がりに鮮やかさを感じる録音です。
チェロの胴の厚みを感じさせる胴鳴りも実在感豊かに伝わってきますし、ピアノの響きにもしっかりとした粒立ちを感じます。
左右への響きの拡散も十分ですが、ややピアノの量感がチェロ・ソナタとしては高いかも知れません。
しかしそれはバランスを損なう範疇ではなく。二人のアンサンブルを明示的に伝える意図的なものかも知れません。

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