Anne-Sophie Mutter (vn)
Manfred Honeck指揮
Berliner Philharmoniker(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53 B.108
ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス へ短調 作品11
マズレック ホ短調 作品49 B.89
ユモレスク 作品101-7 (クライスラー編)
池場文美 (p)

2013年録音
レーベル:Deutsche Grammophon

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ムターがドヴォルザークのヴァイオリンと管弦楽のための作品をベルリン・フィルと収録するという贅沢なアルバムです。
協奏曲は出だしから劇的な印象を受ける展開で、そのドラマティックさはベートーヴェンの第9番交響曲の最終楽章の冒頭を彷彿とさせます。(実際は殆ど似ていませんが)
ムターの脂の載ったヴァイオリンの響きと、少し濃いめのドヴォルザークの楽曲は良くマッチしていますし、オケの演奏も一流を感じさせます。
ただ、楽曲そのものの訴えかけが低いように感じられましたが、余り演奏される事のない楽曲を超一流のメンバーで収録した貴重さはあると思います。
ユモレスクはピアノ伴奏との演奏ですが、ムターの技術の程を十二分に味わえます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリンのフォーカス感も自然でありながら、その存在感がある録音です。
ベルリンフィルの分厚い響きにはやや音の輪郭に滲みが感じられ、すっきりした見通し感ではありませんが、コントラバスなどの低域の響きはとても豊かです。
定位も良く、左右への広がりにも問題はなく、奥行き感にも不満はありません。
しかしやや切れや鮮やかさには物足らない印象があり、量感はありますが繊細さは低いようにも思えます。

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