Evgeny Kissin (p)
Colin Davis指揮
London Symphony Orchestra(ロンドン交響楽団)

2007年録音
レーベル:EMI

エフゲニー・キーシン&コリン・デイヴィス指揮ロンドン響によるベートーヴェンピアノ協奏曲全集のDisk3です。(全集は3枚組CD)

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

これまたちょっと前のCDを引っ張り出してみました。
数枚しか持っていませんが、キーシンには堂々とした保守本流の印象はなく、ここで聴く彼のピアノも流暢で流麗だけれども、やや線が細く響きが薄いと感じます。
それはそれで、『皇帝』であったとしてもそれなりのアプローチで素晴らしい演奏が可能だったように思えるのですが、オーケストラとのバランスが余り良く感じられません。
オーケストラは『皇帝』然とした堂々たる演奏を心掛けているようで、キーシンの繊細さと上手くマッチしておらず、どちらかというと阻害しているとさえ感じます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

残響と広がりが豊かな録音で、左右へはかなりワイドに展開します。
しかしオーケストラの演奏同様に、録音陣にもキーシンの美点を生かせていない録音をしてしまっているように感じます。
重厚さを訴求し、響きは豊かですが、それは見通し感の悪さと混濁感をもたらしてしまっていると感じます。
演奏もそうですが、一聴した処、そんなに聴き劣りを感じるものではないにせよ、何となくキーシンに気の毒に感じるような仕上がりになっていると思います。

全集としては現在は販売されていないようですが、『皇帝』単体としてのアルバムはHi Quarlty CD、通常のCDで今も販売されています。
(下記画像をクリックして戴くと、HMVのHi Quality CDの当該サイトにリンクしています)