Sergey Khachatryan (vn), Lusine Kachatryan (p)

ヴァイオリン・ソナタ 第 1番『雨の歌』ト長調 作品78
ヴァイオリン・ソナタ 第 2番 イ長調 作品100
ヴァイオリン・ソナタ 第 3番 ニ短調 作品108

2012年録音
レーベル:Naive

演奏 ☆☆ ☆ ☆ ☆   (評価は5つ星が満点です)

儚くも繊細なセルゲイ・ハチャトゥリアンのヴァイオリンの響きが切ないです。
特に『雨の詩』の冒頭のヴァイオリンの音色は、ブラームスの楽曲としてかなり儚さが前面に出ていて、好みに拠ると受け付けられないかも知れません。
しかし、姉ルシーネの後ろから優しく包み込むかのような伴奏に抱かれた弟セルゲイのナイーヴな旋律は、聴いていて胸が痛くなります。
骨太なブラームスを求めれば、ここにはその姿はありませんが、これらのヴァイオリン・ソナタ達が晩年の作であることを考えると、決して的外れな演奏とは思いません。

録音 ☆ ☆ ☆ ☆  (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリンの後ろにそっと控えるピアノの存在が感じられる奥行き感のある録音です。
残響に関しては、ヴァイオリンとピアノではやや感触が異なり、ピアノには潤い感の高い静寂を持つ響きが感じられますが、その分、音の輪郭はやや丸い印象です。
ヴァイオリンの響きには、鋭すぎない輪郭と切れが感じられますが、やや対照的な音響を持つヴァイオリンとピアノによる演奏でも、全体的な印象に違和感はありません。
沈み込むようなピアノの低域の響きが特筆出来る素晴らしさかと思います。

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