
Matthias Schorn (cl), Minetti Quartett
Mozart - クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
Brahms - クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115
Sulzer - クラリネットと弦楽四重奏のためのインヴェンション
2012年録音
レーベル:Avi Music
演奏 


(評価は5つ星が満点です)
ウィーン・フィルの首席、マティアス・ショルンが古典派、ロマン派、現代物のクラリネット五重奏を収録したアルバムです。
ミネッティ四重奏団はメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲の演奏が良かった記憶もあり、ショルンもモーツァルトの協奏曲で素晴らしい録音を聴いていたので、かなりの期待をして購入したアルバムです。
とても穏やかでゆったりとした彼らの演奏は、モーツァルトの華やぎや、ブラームスの痛々しさからは遠いかも知れません。
しかしふわっとした綿毛のような音のヴェールをしっかりとしたアンサンブルで織りなしていて、聴き心地はとても良いと思います。
ズルツァーの『クラリネットと弦楽四重奏のためのインヴェンション』は単一楽章、6分強の楽曲ですが、彼らのスタイルで聴くと現代音楽のもつ先鋭さが抑えられ、響きの妙を楽しめる印象を持ちます。
楽曲自体もそんなには先鋭的ではないのですが、それ以上にショルン、ミネッティ四重奏団の演奏が現代音楽であっても、聴いていて安らげる雰囲気をもたらしているように思えます。
録音 


(評価は5つ星が満点です)
しっかりとした静寂を背景に展開される音場には、クラリネットを包み込むかのように弦楽四重奏の各楽器が存在する有様が感じられます。
ややクラリネットの存在感は押さえられていて、もう少しフォーカス感があっても良いとは思えますし、クラリネットに関しては、微細な表現を仔細に描き出しているとまでは言えないかも知れません。
しかし弦楽四重奏の音色、響きには明瞭で繊細な音の輪郭が感じられ、鮮やかさもあります。
その意味ではクラリネットと弦楽四重奏との対比バランスがやや良くないようにも思えますが、決して悪い録音ではないと思います。
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