Stephen Cleobury指揮
Choir Of King's College Cambridge(ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団)
Academy of Ancient Music(エンシェント室内管弦楽団)
Elin Manahan Thomas (S), Christine Rice (Ms)
James Gilchrist (T), Christopher Purves (Bs-Br)

2011年録音
レーベル:Choir Of King’s College

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

とても清澄で、一種の爽やかささえ感じる演奏なのは、やはり合唱が男声のみよるからでしょうか、女性声部を少年合唱で歌われるレクイエムです。
ソプラノ、メゾ・ソプラノは女性ですが、合唱の清々しさに負けない清楚な歌唱が素晴らしく、特にソプラノのイーリン・メナハン・トーマスはボーイ・ソプラノと言われても信じてしまうほどの清潔な印象を受けます。
このアルバムの面白いところは、通常のジェスマイヤー補筆完成版の後に、
C. Richard F. Maunderによるアーメン・フーガ(いわゆるモンダー版)
Robert D. Levin / Franz Beyerによるサンクトゥス(いわゆるバイヤー版)
Duncan Druceによるベネディクトゥス(いわゆるドルース版)
Robert D Levinによるクム・サンクティス・トゥイス(いわゆるレヴィン版)
Michael Finnissyによるラクリモサ
が収録されている事です。
これらは単なるボーナス・トラックとしてと言うより、よりレクイエムを楽しむために収録されているように私には感じられ、モンダー版、バイヤー版以外は初めて聴く補筆稿ですが、とても楽しめました。

ボーナスCDが付属しており、そこにはソプラノのイーリン・メナハン・トーマスがモーツァルトのレクィエムについて解説したトラックが収録されている様ですが、中々聴く気にはなれません...。(笑)

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

SACDハイブリッド盤で、そのフォーマットの力は、ボーイ・ソプラノの高音域に全くキツい印象を与えない処に感じます。
上方向へ綺麗に漂い拡散霧消するような残響はとても美しく、漆黒の静寂に響が溶けて消えてゆく様を視覚的な印象で伝えてくれる処も素晴らしいです。
ただ、合唱やオーケストラには音の輪郭にやや滲みが感じられなくもないです。
それでも、独奏者の歌唱はしっかりとフォーカスされていて、そうでありながらもオーケストラ、或いは合唱との融和感もある録音です。

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