
Leonard Elschenbroich (vc), Alexei Grynyuk (p)
Rachmaninov - チェロ・ソナタ ト短調 作品19
Shostakovich - ヴィオラ・ソナタ 作品147 (シャフラン編チェロ版)
Rachmaninov - ヴォカリーズ 嬰ハ短調 (ローズ編) 作品34-14
2012年録音
レーベル:Onyx
演奏 

(評価は5つ星が満点です)
HMVの解説に拠れば、『アンネ=ゾフィー・ムター、クリストフ・エッシェンバッハにその才能を認められ、一躍注目の存在となったドイツ期待のチェリスト、エルシェンブロイヒ』らしいです。
1985年生まれですので、まだ20代後半、今後の活躍が期待される若手なんでしょうね。
オーラを感じるような存在感はありませんが、洗練されたすっきりした音色に感じます。
よって、ラフマニノフに関しては、甘美さや耽美さが低く、私としては物足りない印象があります。
ショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタのチェロ版に関しては、演奏にも熱が入っているように思われ、チェロの存在感もやや高まります。
チェロならではの朗々とした響きではなく、やや線の細いスタイリッシュさを感じさせるエルシェンブロイヒの音色には、元がヴィオラの為の楽曲であるショスタコーヴィチのソナタの方が合っているようにも思えます。
しかしピアノのグリニュクとの息は合っているものの、精神的な繋がりまでは感じさせないアンサンブルにも、少し物足りなさを感じます。
それでもキタエンコ&ギュルツェニヒ管と録音したチャイコフスキーのロココの主題による変奏曲ではとても素晴らしいと感じたエルシェンブロイヒ、今後注目すべき若手の一人だとは思います。
録音 

(評価は5つ星が満点です)
比較的音場は中央に集まっている印象ですが、不自然さや閉塞感が在る訳ではありません。
定位も悪くはないのですが、チェロへのフォーカスはラフマニノフではやや低く感じられます。
前述のキタエンコ&ギュルツェニヒ管とのチャイコフスキーのロココの主題による変奏曲で感じた朗々とした響きが余り感じられないのは、残響成分がやや少なめの録音に原因があるのかも知れませんが、その残響もドライさを感じる程ではありません。
決して悪い録音ではないと思いますが、特筆できる素晴らしさもないと言った印象です。
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