Alexei Lubimov (fp), Yury Martynov (fp)

2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448(375a)
2台のピアノのためのラルゲットとアレグロ 変ホ長調
アダージョとアレグロ ハ短調
ピアノ四重奏曲 第 2番 変ホ長調 K.493(2台のピアノ版)

2011年録音
レーベル:Zig-zag Territoires

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

モーツァルトの2台のピアノのためのソナタは、「のだめカンタービレ」で、のだめと千秋が弾いているのを聴いた事があるだけの私でしたが、このアルバム、フォルテ・ピアノとの明記がHMVになく、買って初めてフォルテ・ピアノによる演奏であったと分かった次第ですが...。
ここで用いられているフォルテ・ピアノは1790年、1785年との事ですが、知識のない私には良くは分かりません。
しかしその音色は、ややチェンバロの響きに似て、箱鳴りはしているものの、綺羅びやかさが印象的です。
アレクセイ・リュビモフは1944年生まれのロシア人ピアニストで、フォルテ・ピアノでモーツァルトのピアノ・ソナタ全集、ショパンのバラード全曲録音を行なっているそうです。
Yury Martynovに関しては、良くはわかりませんが、二人の息はとても合っていて、ピアノ・ソナタでは競い合うかのような熱気あふれる演奏で、お互いの音を大切にしながら弾いているように感じます。
緩徐楽章などでは、ペダル操作をしているのか、綺羅びやかさを抑えた響きなども巧みに使い、音色的にも表現の幅を広げる工夫もあります。
本音を記すと、やはりモダン・ピアノでの演奏の方が私は好きですが、フォルテ・ピアノでも一種独特な響きが楽しめるアルバムだと思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

残響成分が多く、競い合うかのような早いパッセージから始まる演奏ですので、音場の手狭さが聴き始めには感じられました。
しかし聴き進むに連れ、繊細な音を精緻に捉えた録音のように思え、フォルテ・ピアノの低域の波動も伝えてくれる良好さに気づきました。
定位はブレることなくピタッと決まっていますし、音色の変化も十分楽しめるその録音には、やや奥行き感に物足りなさを感じますが、音響的にも楽しめるものが備わっています。

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