Yuri Temirkanov指揮
St. Petersburg Philharmonic Orchestra
(サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団)

2012年録音(ライヴ)
レーベル:Mirare

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ショスタコーヴィチの交響曲には高い緊張感が支配する演奏の方が良いように思えます。
HMVの解説にもありますが、敢えてテミルカーノフは緊張感を誇張しない演奏をしているのだと思いますが、やはり物足らなさを否めません。
第3楽章などはとても美しいと感じますが、ドライヴ気味の第4楽章でも、力感はあっても剃刀の上を歩くかのような緊張感はなく、オーケストラの演奏にも弛緩とまでは言いませんが、何となくリラックスした雰囲気を感じます。
これはこれで一つの解釈だと思いますし、オーケストラの巧さも印象的ですが、私の好みからすると、ちょっと物足らないと感じます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ライヴならではの温度感が余り無く、その意味では精緻な録音とも言えますが、先日聴いた同レーベルでの「新世界より」同様、実際の収録年よりかなり古い録音のように感じます。
音の見通し感は殊更悪いとは言えませんが、背景の暗騒音に何となくすっきりしない靄が感じられ、強奏時には少し音場展開が手狭に思えます。
定位はよく、低域の量感もしっかりありますが、終盤のグランカッサ(大太鼓)の打撃などにも、やや音の輪郭の不明瞭さを感じます。

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