小川 典子 (p)

ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 K.330(300h)
ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 「トルコ行進曲付き」 K.331(300i)
ピアノ・ソナタ 第12番 ヘ長調 K.332(300k)

2011年録音
レーベル:BIS

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

聡明で冷静、ややクールな印象を受けるモーツァルト像を思わせる演奏です。
恣意的な、或いは感情的な面をかなり抑えた小川さんの演奏は、とても透明度が高く、やや硬質なピアノのタッチですが、一音一音が明確な響きで、清涼感があります。
少し柔和さや奥深さは足りないかもしれませんし、イン・テンポで進められますので、躍動感も低いように感じますが、これはこれで素晴らしい演奏ではないかと思います。
有名な10番、11番では少し気負いがあったのかもしれません、第12番ソナタに関しては、少し躍動的で爽快な印象があり、このアルバムでは一番優れた演奏に感じます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

SACDハイブリッド盤ならではの自然さがとても好ましい録音です。
硬質な響きですので、これがCDフォーマットであったなら、高域では少しキツイ響きに感じられたかもしれませんが、全くそんな事はなく、場面的には少ないですが、低域の弦の波動が感じられる豊かさもあります。
全体的には凛とした、如何にも北欧のレーベルらしいBISの特徴が感じられる録音ですが、音の見通し感、奥行き、左右への広がり、そして上方向への伸びやかさなど、とても自然な展開の空間再現だと思います。

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