Lisa Batiashvili (vn)

Brahms - ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
Christian Thielemann指揮
Staatskapelle Dresden(シュターツカペレ・ドレスデン)

Schumann (Clara) - ピアノとヴァイオリンのための3つのロマンス 作品22
Alice Sara Ott (p)

2012年録音
レーベル:Deutsche Grammophon

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

絹の薄衣を纏った優雅な貴婦人の佇まいを思わせるかのような演奏です。
やや遅めのテンポだと思いますが、それが優美さを際だたせ、ゆっくりと滑るかのような滑らかなバティアシヴィリのヴァイオリンの音色が美しいです。
ティーレマンの指揮も、とても柔らかく繊細で、骨太なそしてどことなく無骨なブラームス像はここにはなく、ロマンティックな薫り溢れる演奏だと思います。
アリス・オットを伴奏者に迎えたクララ・シューマンの楽曲も、優しくもロマンティックで、バティアシヴィリの音程の確かさ、艷やかで滑らかな音色を楽しめます。
ショスタコーヴィチの協奏曲ではサロネン&バイエルン放送、そしてピアノとのデュオではグリモーを起用していたバティアシヴィリ、このアルバムでもティーレマンとアリス・オットという顔ぶれでリリースするあたり、DGのコマーシャルな姿勢を強く感じますが、演奏は素晴らしいものとなっていると思います。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

協奏曲でのヴァイオリンへのフォーカスは、大きすぎず小さすぎずで調度良い印象ですが、全体的に音の見通し感に関しては、やや甘いと感じられます。
奥行き感に関しても今一歩で、音の輪郭もやや混濁している印象です。
ピアノとのデュオでは、ヴァイオリンが中央やや右に現れ、ピアノが中央に現れますので、少し違和感がありますが、これも音の見通し感には不満が残ります。
鮮やかさが不足している印象ですが、残響などは美しく残る録音です。

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