David Zinman指揮
Tonhalle Orchester Zürich(チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団)

交響曲 第 5番 変ロ長調 D.485
交響曲 第 6番 ハ長調 D.589

2012年録音
レーベル:RCA

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

堂々とした厚みのある演奏には、押しの強い勢いを感じさせるメリハリ感があります。
古典派からロマン派への移行の様相を見せるシューベルトの5番、6番に対して、保守本流的な姿勢ながらも、現代的なセンスのある鮮やかさをブレンドしているかのような演奏です。
一聴して見事なアンサンブルだと感心しますが、ちゃんと仕上がっているのに、何か物足りなさを感じるのは、「隠し味」が効いていないからかも知れません。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

広い音場再現には十二分の高さも感じられ、音に質量を感じる事が出来ます。
低音の響きはダブつく一歩手前の量感ですが、それが音響的な底辺をしっかり支えているようにも感じます。
残響はやや長めですが、弦楽陣にはその残響成分が音の輪郭を損ねる要因とはなっていませんが、管楽陣やティンパニに関しては、少し切れ味を悪くしている印象があります。
その意味では前後の奥行き感もしっかりあるのですが、若干音の見通し感は甘い気がします。
しかしながら、力感のある音響再現には、適度な迫力があり、堂々とした演奏を十分楽しませてくれる録音に仕上がっているように感じます。

(画像をクリックしていただくと、HMVの当該サイトにリンクしています)