開場14:15 開演15:00
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール
Claudio Cruz指揮
Beethoven - 劇音楽「シュテファン王」序曲 作品117
Beethoven - ピアノ協奏曲 第 5番 変ホ長調 「皇帝」 作品15
Đặng Thái Sơn (p)
Beethoven - 交響曲 第 7番 イ長調 作品92
PACオケの2012-2013シーズン2回目のコンサートは、オール・ベートーヴェンのプログラムでした。
指揮者のクラウディオ・クルス氏は、ブラジル人ヴァイオリニストで指揮者、サンパウロのリベロンプレート交響楽団の芸術監督だそうです。
初めて聴く指揮者でしたが、特に「南米」を意識させるような処はなかったように思えました・。
さて、劇音楽「シュテファン王」序曲は初めて聴いた楽曲ですが、ベートーヴェンらしさを確かに感じる楽曲だったように思います。
ベートーヴェン41歳(1811年)の頃の作品で、今回のプログラムのメインである第7交響曲と同じ頃に書かれているようです。
物覚えの悪い私ですので、既にどんな雰囲気の楽曲だったかさえあやふやですが、又聴いてみたい楽曲だったとの印象はあります。
1980年にアジア人で初めてショパン・コンクールで優勝したヴェトナム人ピアニスト、ダン・タイ・ソンを迎えての「皇帝」は、少し早目のテンポとも思えましたが、華麗さが感じられるピアノの響きでした。
ただ、ちょっと表面的な美しい響きにも感じられ、ベートーヴェンらしい骨太さや力強さは今一歩の感触を拭えませんでしたが、これは好みの問題でしょう。
アンコールにはドビュッシーの前奏曲集第2巻より第12曲「花火」を演奏してくれました。
ダン・タイ・ソンの流麗なピアノの響きにぴったりで、とても素晴らしい演奏だっと思います。
そして第7交響曲は、楽曲の持つ圧倒的な力を感じる演奏でした。
少し申し訳ない話ですが、ここの処寝不足が続いていて、「シュテファン王」序曲や「皇帝」では、やや眠りに引き込まれそうになる時間が多かったのですが、流石に第7交響曲ではそうもなりません。
厳しい事を言えば、序曲でもピアノ協奏曲でも、そして第7交響曲でも、オケの演奏には今一つアンサンブルの整いに解れがあるように感じられ、PACにしては珍しいと私は思うのですが、金管群のミスも多少目立ったりはしました。(粗探しの範疇かも知れませんが...)
それでも十分に感動的な演奏だっと思いますし、それは楽曲の力に因る処が実は大きかったように感じます。
やっぱりオーケストラは指揮者によりかなり印象が異なる事を再認識しました。
クラウディオ・クルス氏に大きな不満を抱くような面はなかったのですが、説得力と言うか、聴衆を惹き込むような魅力も余り感じられず、結果的にもオーケストラの暖機にも時間がかかり、ピアノ協奏曲を終えた段階でもまだ十分温まっていないような印象でした。
特にPACのように、コンサートの度に客演演奏家が変わる事が、全体の仕上がりに影響を与えているかもしれませんし、今回の客演ティンパニ奏者には、少しオケとの馴馴染み度合いが低く感じられました。
アンコールにはロッシーニの「アルジェのイタリア女」序曲を演奏してくれましたが、これが一番今回のプログラムでは素晴らしい出来栄えで、ベートーヴェンの第7交響曲で高揚したオケ、指揮者の一体感のある演奏が印象的でした。
