cogito ergo sum Maria João Pires (p)

Claudio Abbado指揮

Orchestra Mozart

(モーツァルト管弦楽団)


ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595

ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466


2011年録音

レーベル:Deutsche Grammophon




演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


特に変わった事をしているとは思えないのですが、少しユニークにも聴こえるモーツァルトのピアノ協奏曲です。

第27番は、ピリスのピアノ、オーケストラとも殊の外繊細なタッチで描かれ、明晰さを残しつつも、癒し系の雰囲気にまとめられているように感じられます。

その分、華やかさや明朗さはやや控えめで、モーツァルトの書いた最後のピアノ協奏曲としての諦観は感じられ、ピリスのやや硬質な響きながらも柔和なタッチが印象的です。

対して第20番は、ティンパニの響きがそう感じさせるのかも知れませんが、堂々とした、何かしら底力を感じさせるかのような演奏です。

第2楽章などは詩情には決して溺れないピリスらしい淡々としているとさえ言える表現です。

ただ、そこには私の好みである「寂しげに微笑むモーツァルト」は感じられません。

アンサンブルにも隙はないように感じますが、何となくオケの響きには物足りなさがあり、それは恐らくは鮮やかさや切れが余り感じられないからかも知れません。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


繊細なピリスのタッチやオケの柔らかな響きをしっかりと伝えてくれる録音です。

第27番でのコントラバスや、第20番でもティンパニなどに、少しだけ全体のバランスにそぐわない量感が感じられますが、楽曲、演奏を台無しにしているほどではありません。

音の見通し感、輪郭などは並程度ですが、定位は悪くなく、左右の広がりや奥行き感はCDフォーマットとして十分な音場再現だと思います。


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