cogito ergo sum Alina Ibragimova (vn)

Vladimir Jurowski指揮

Orchestra Of The Age Of Enlightenment

(エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団)


ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

序曲 「フィンガルの洞窟」 作品26

ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 ニ短調 MWV.O 3


2011年録音

レーベル:Hyperion



演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


実を言うとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はそんなに好きではない楽曲だったりするのですが...。

全体的にテンポはやや早めの設定だと思いますが、それがイブラギモヴァにはぴったりと言うか、ひらひらと軽やかに、踊るかのように弾かれるヴァイオリンの響きには、彼女らしい線の細さがありますが、技術的な難度を意に介さない闊達さがあり魅力的です。

ホ短調協奏曲の第2楽章での爽やかで伸びやかな表現も素晴らしいと思いますが、濃厚なメンデルスゾーンの協奏曲が好みな方には物足らないかもしれません。

ニ短調協奏曲は、Wikiに拠れば1951年にメニューインがロンドンのメンデルスゾーン宅で発見した楽曲だそうで、1822年に書かれたものだそうです。(当時メンデルスゾーン13歳!)

同じ頃に作曲された弦楽のための12のシンフォニアを思い出させる古典派要素の高い楽曲ですが、構成感もしっかりしており、とても13歳の少年が書いたとは思えない完成度です。

ホ短調協奏曲以上にイブラギモヴァの弓さばきは冴えわたっていて、とても楽しんで演奏しているように感じられます。

ただ、オケの演奏にはイブラギモヴァのスピード感や軽やかさに付いてこれていないような印象があったりしますので、少し残念にも思いますし、フィンガルの洞窟のカップリングは不要だったのではないかと個人的には感じます。


録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ヴァイオリンへのフォーカス感も良く、オケの響きも左右に綺麗に広がっている録音です。

全体的には少し音の輪郭が甘く、低域などのもタイトさが不足しているようにも感じられ、その結果として音の見通し感も今一歩に感じられます。

音の切れや立ち上がりの鮮やかさももう一つですので、音響的な愉悦感は余り高くはないと思いますが、決して悪い録音ではなく、イブラギモヴァのヴァイオリンを楽しむのには不足は少ないと思います。


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