cogito ergo sum Valentina Igoshina (p), Thomas Hammes (tp)

Lavard Skou-Larsen指揮

Deutsche Kammerakademie Neuss

(ドイツ・カンマーアカデミー・ノイス)


ピアノ協奏曲 第 1番 ハ短調 作品35

組曲 「ハムレット」 作品32a

ピアノ協奏曲 第 2番 ヘ長調 作品102


2010年録音

レーベル:cpo



演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


1978年生まれのロシアの女流ピアニスト、ヴァレンティナ・イゴシナはラフマニノフ国際ピアノ・コンクールとアルトゥール・ルービンシュタイン国際青年ピアノ・コンクールで優勝した名手なんだそうです。

ピアノ協奏曲第1番の演奏で聴ける、上手く整理された華やかさを伴った自信溢れるピアノの響きに、技術的な不安のなさは明白です。

オケの演奏も実に生き生きとしていて、第1ピアノ協奏曲の持つコミカルな側面を十分楽しませます。

しかしながら、緩徐楽章での深みが足りない印象があったりします。

第2ピアノ協奏曲では、そんな深みのたりなさがより露わになる印象で、決して悪い演奏、或いは拙さを感じさせる訳ではないのですが、ショスタコーヴィチの楽曲の中では特筆できるほどのロマンティックさがある第2楽章での、メロディックさが足りていないと感じます。

HMVには「濃い目の叙情が魅力のピアニスト」とありますが、私にはちょっと疑問だったりします。


組曲「ハムレット」は、最も短いものは35秒、最も長くても3分強の短い13の楽曲からなるものです。

深刻さのないショスタコーヴィチらしい娯楽的な作品で、オケの演奏も室内管弦楽団ならではの整理された様相が好ましいです。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


鮮やかさが印象的な録音には、明確な定位と適度な左右への広がりが感じられ、音の見通し感はかなり良い感触があります。

艶やかさも十分あり、奥行き感にも不足を感じません。

ピアノの存在感は少し物足りない印象もあったりしますが、それは第2協奏曲に関してのみです。

ピアノの響きそのものには粒立ちの良さをが十分あり、深みは今一歩かも知れませんが、十分な美音を堪能出来ます。

全体的に洗練された色彩感があり、音響的な愉悦感を十分提供してくれる好録音だと思います。


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