cogito ergo sum Quatuor Mosaïques


弦楽四重奏曲 ハ短調 作品4-3

弦楽四重奏曲 ト長調 作品10-4

弦楽四重奏曲 ハ長調 作品10-1

弦楽四重奏曲 遺作


2011年録音

レーベル:Paladino





演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


ヨゼフ・ヴェルフル(Joseph Wölfl 1773-1812)はハイドンとレオポルド・モーツァルトに音楽を学び、ピアニストとしても名声を馳せ、「ベートーヴェンのライバル」としても知られていたそうです。

古典派様相のその楽曲には、確かにハイドンの系列を感じさせるものがありますが、宮廷音楽というよりも少し庶民的な処があり、より身近に感じられる楽曲のようにも思えます。

モザイク四重奏団の演奏には、相変わらずの質素ながらも清楚な印象を受けますが、ふわっと薫り立つような品の良い鮮やかさもあります。

このアルバムの一つの売りは、「ウィーンのストラディヴァリ」の異名を持つ1753年生まれのフランツ・ガイセンホーフが制作した楽器で演奏されている事です。

豊かな残響に現れる古楽器の響きには、木質系の柔らかさを持つ肌触りがあります。

しかし、これがフランツ・ガイセンホーフの魅力の賜物なのか、モザイク四重奏団の業なのか、或いは録音の素晴らしさなのかは、私にははっきりとは分かりません。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


響きが綺麗に広がる録音には、しっとりとした潤い感が残響に感じられ、その質感はとても上質です。

定位ははっきりくっきりとはなっていませんが、弦楽四重奏の混然一体となった響きの美しさは特筆できる録音で、低域の量感も丁度良い感じです。

奥行き感はCDフォーマットなのでそこそこですが、温かみはありながらも、色彩的には淡いブルーの雰囲気が柔らかく満ちてくるような、そんな録音です。


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