cogito ergo sum

Walter Weller指揮

National Orchestra Of Belgium

(ベルギー国立管弦楽団)


ヴァイオリン協奏曲 第 2番 H.293

Lorenzo Gatto (vn)


交響曲 第 1番 H.289


2011年録音

レーベル:Fuga Libera


演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


全くの私見ですが、マルチヌーは室内楽でこそ、その軽妙洒脱さが魅力的ですが、編成が大きな協奏曲や交響曲では少し構えてしまうのか、余り魅力ある楽曲には感じられません。

ヴァイオリン協奏曲はかなりシンフォニックでダイナミックな楽曲ですが、大袈裟に構え過ぎているようにも感じられますし、1986年生まれのベルギー生まれのヴァイオリニスト、ロレンツォ・ガットも若さ漲る演奏ながら、力が入り過ぎの様に聴こえます。

交響曲第1番は、随所にマルチヌーらしいお洒落な場面も鏤めようとの意図は感じますが、成功しているようには余り思えず、不必要にトライアングルやシンバルを鳴らしてしまうのが作為的に感じます。

演奏そのものはとても立派なのですが、もう少し洒落っ気が出して頂かないと、マルチヌーは楽しめないように思ってしまいます。


録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)


協奏曲と交響曲では感触に少し違いがあり、協奏曲でのヴァイオリンへのフォーカスは良いのですが、定位が定まらず、冒頭ではかなり右寄りに位置して聴こえ、少なからず違和感があります。

第2楽章ではほぼセンターに位置しますが、第3楽章ではセンターからやや右に掛けて時々移動しているかのように聴こえたりもしますし、オケも全体的に中央に音場が集まり気味で、見通し感も良いとは言えません。

しかし交響曲ではかなり好感触の録音で、左右に広がる音場には、楽器の定位が見事に決まって音場を形成しており、奥行き感こそ十全とは言えませんが、押し出し感のある音響が迫力ある再生を演出します。

協奏曲、交響曲ともに、温度感は高く、少しスペキュタクラーな側面を持つ楽曲の録音としては的を得ているかも知れませんが、ちょっと暑苦しさを感じたりもします。


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